さっき投稿したボンボンショコラの味わいやら製菓までの過程を日記にしたためようと思います。

まずはバレンタインデーシーズンに今年初の試作をしたのだが見た目も味わいも到底納得できる物ではなくお蔵入りに。
前回から期間が空いたのは今年の酷い寒波による室温の不安定さがネックになってなかなか作り出せなかった。それはシビアな温度管理が必須なチョコ作りにおいて致命的だった。
3月に入ってから雪も解け始めチョコ作りにそこそこマシな状況になってきて、丁度自分への誕生日プレゼントとしてベルギーからチョコのモールド(型)を取り寄せたのが一週間前。
水曜日の夜くらいからコツコツ作って昨日やっと完成。出来栄えとしては70点くらいかなと思う。正直もっと材料の厳選や細かい所のクオリティをあげるなど自分が今あるスキルで出来ることの余地はまだまだあった。
道具は今年で一式揃えたから来年からは材料の方にもっとお金をかけれると思う。よりそれぞれの味にあわせたモノを用意できそうだ。

それでは5種類のショコラを紹介したいと思います。この先でおそらく1000回は出てくる専門用語があるので先に話しておきます。アンフュゼという液体に素材の香りを移す技法の事です。


まずはカヌレ型。ベースはチャイ。カルディで買ったチャイティーと固形スパイス各種(シナモンスティック、カルダモン、クローブ)をふんだんに使用。
基本的にチョコって強いんですよ。だから思い通りの味や香りをつけるのって結構難しい。だから固形スパイスをプラスしてアンフュゼする事でチョコにも負けない輪郭のある味わいに。

続いて仏像型。見た目的に和なテイストにしたかったので抹茶。出来る限りパケシャ詐欺をしたくないというポリシーがあって見た目と中身の繋がりは作るようにしています(カヌレとチャイの繋がりは･･･？)
抹茶はチョコにも負けないくらい味わいが強いのでシンプルに仕上げました。さっきみたいに味わいに奥行きを出すのも大事だけどシンプルに良さを生かすのもまた大事だと思う。

次は林檎型。リンゴにちなんだ2層の味わい。青森の無添加ストレートリンゴジュースでキャラメルを作って、下のガナッシュはアップルティーをアンフュゼして作った物。
イメージ的にはタルトタタンを食べながらティータイムを楽しむような味わい心地を目指しました(後付け)ここ正直カルヴァドスと林檎のハチミツ使いたかった。最初にいった材料の厳選漏れはこういった所。他にも数えきれないほどある。

次はハート型。ラベンダー味。個人的に道の駅のラベンダーソフトが大好きで、花としての見た目や香りもすきなのでチョコで作ってみた。
これも構造はかなりシンプル。なぜならラベンダーの香りを邪魔したくなかったから。乾燥ラベンダーをしっかりアンフュゼしてカカオ分の低いミルクチョコと合わせました。ここも本当はラベンダーのハミチツ使いたかったんだよなぁ。

そして最後は半球型。レモン味。このレモン、もしかしたらピンとくる人もいるかもしれない。そう、去年自家栽培で育てて11月の終わり頃に収穫した完全無農薬のレモン。
物凄く愛情をかけて育てたので普通の料理には使えず、かといってそのまま食べるのも気が乗らなくてずっと野菜室で保存してた。そして閃いたのがチョコ。皮も果汁も全部生かせるし使うならこのタイミングしかないと思った。
無農薬だからこそ安心して使える皮。これを1個分ゼスト(柑橘類の外皮を削って香り付けしたりする事)してアンフュゼ。他のチョコはアンフュゼした後スパイスやら茶葉は取り除いてたけどこれはそのままチョコと混ぜた。
洋酒はジンを少し入れてみた。絞りたてのレモン汁も加えて爽やかな味わいに。


チョコ作り、大変だけど出来上がったキラキラのショコラをみると全て吹っ飛ぶくらい楽しいよ！