『アルジャーノンに花束を』 著者 ダニエル・キイス
知的障害のある主人公が脳の手術を受け、数ヶ月という短期間だけ天才になり、そこから知能が徐々に低下していくという物語。
周りの人々は最初主人公が賢くなり始めたことを喜ぶが、天才になるにつれて自分自身の無知無学さを叩きつけられ、嫉妬や嫌悪に変わっていってしまうのが読んでいて辛かったです。
主人公の感情自体はそのままなので、そういった扱いを受けて当然傷つき、苦悩します。
終盤に主人公の知能が低下していくのを自覚していく描写が悲しかったです。
悪いことはしていないのに他の人と違うというだけで酷い扱いを受けるという何とも心苦しい小説でした。