2017年09月14日 22時49分
発酵食品の記録 11
私たち発酵食品たちが一番重きを置いているのは、皆さんの健康によりよく、そして美味しく食べていただくことです。
発酵はただ腐ることとは違い、皆さん人間にとってよりよいものに食品を変化させることです。それにはけっこうな月日、または年月がかかることがあります。
ただ長く発酵させればよいというものではなく、その見極めはなかなか難しいです。私たち発酵食品自身にもどこまでが発酵で、どこからが腐敗なのかその境界線は曖昧です。
まだ発酵が足りていない場合に皆さんの食卓にのぼることを私たちは、見切り発酵、と言っています。
見切り発酵は私たちにとって非常に恥ずかしいことです。もう十分にあたいは発酵したのよ、と言っておきながらその実まだまだ発酵足らず。
これは恥ずかしいですね。私も昔やってしまったことがあります。あの頃はまだまだ若く、未発酵で、等身大の自分というものが見えていませんでした。
ただただ肥大化した自尊心だけが先走り、私にはもう食卓にのぼれるだけの発酵力がある!と勘違いしてしまったのですね。
そこから先を語るのはあまりにも変態的なので割愛しますが、この若き日の過ちがあったからこそ今の私があるのでしょう。
もっとも、今も過ちだらけなので偉そうなことは言えませんが。あの頃より少しは発酵できているはずです。
腐敗しないうちに美味しいままで、皆さんの食卓にのぼれるその日を楽しみにしています。