みそ(鳩胸)の日記

2017年09月03日 00時27分

終電のペンギン歩き

タグ: ペンギン歩き

終電で家に帰るときに、私は毎回思い出すことがある。
それは学生時代に、サークルの先輩らとしこたま飲んで帰ってきたときのことだ。私のアパートは駅からわりと近く、家が駅から遠い先輩らは飲み終わりに泊まっていくことが多かった。

その時に、まったく人気がない深夜なので調子に乗ってズボンを下ろしパンツ姿となった。ズボンは足元で引っ掛かり必然的に歩幅は狭まる。そのためペンギンのように小股でパタパタとせわしなく歩いて、私のアパートまで帰ってきたことがある。
今にして思うと人に見つからなかったのが本当に幸いだったくらいに馬鹿なことをしたものである。しかし、当事の私や先輩たちにとってはそれがたまらなく楽しくて、深夜の住宅街だと言うのにげらげらと笑っていた。
絵にかいたように馬鹿な学生である。今ではそんなこといくら酔ってもできないだろう。

この話には後日談があり、私はペンギン歩きをしていた時に財布を落としていた。財布をズボンの尻ポケットに突っ込んでいたのだから当然である。つける薬もないくらいに馬鹿だ。
しかしそれを親切な方が拾ってくれて、学生証を見て大学に連絡をしてくれた。おかげで私は命拾いをし、財布を拾ってくれた方にこれ以上ないくらいに頭をさげて本当に感謝した。
これもまた先輩たちに話して、ほっこりとできる笑い話となったのだが。

本当にくだらない話だが、私にとっては思い出してくすりと笑えるいい思い出だ。おそらくもう、こんな馬鹿なことは二度とできないだろう。
そう思うと少しだけさみしいものだ。