私のこれまでの人生を思い返すに、男達に尻を触られることが多かった。と言っても私に掘る掘られるの趣味はないし、触ってきた男達にしてもその趣味はないだろう。
しかしなぜだかやたらと触られる。だいたい野球部とか体育会系のちょっとやんちゃなやつらだ。私は持ち前の尻のおかげで彼らと多少は仲がよかった。だからと言って得したことはなにもないが。

私の尻は確かに男にしては少し大きく、上向いてパンと張りがある。
思わず触ってみたくなるちょっといい尻だと自負している。そこらの女に尻だけなら負けていない自信がある。
なにしろ男に尻を触られた回数は、両手両足の指よりも多い。ちょっとやんちゃな女並みに、男から尻を触られていると言ってもいいだろう。

つまり、私の尻は魅力的だ。尻だけは魅力的だ。
そこで私は考えた。尻の形だけでカップリングを行う、名付けて「お尻あい」なる出会いの方法があってもいいのではないかと。

「お尻あい」のシステムはいたってシンプルだ。
まずはあらゆる角度から撮られた尻の写真を持ちより、そこから理想のお尻を見つける。
そして次に尻を突き出せるだけの穴が開いている部屋に通される。もちろん顔は見えない。尻穴越しに会話をし、お互いのことを知る。
相手のことが気に入ったのならば、尻穴に自慢の尻を突き出し確認してもらう。基本的にお触りは厳禁だが、相手から許可をもらえているのならば黙認される。それくらいの遊び心、いやスケベ心は許される。

見事、お互いの人柄、尻柄を認めあえたもの達だけがカップルとして成立する。その後お互いの顔を見て、気に入るかどうかはまた別の話だ。
こんな出会いの場があってもよいのではないだろうか。