挽き立ての香りが誘う、行きたかった店へ。
深みのある香ばしさがふわりふわりと店内を漂い、深く息を吸い込む。
狭い店内に、カウンターのほか、小さいテーブルが、肩をすぼめてたたずんでいた。
食事や甘味が置いていない、コーヒーを楽しむ店。一昔前のサロンのようだ。
外と隔絶された別世界を、一杯の珈琲が芳しく演出する。
深い店だ。