大学に合格してから一か月ほどが経った。
普通の学生は友達ができ始め、カラオケやパーティー三昧を楽しんでいる時期だろう。自分はというと、巣穴に帰ってすることは勉強やゲームだけ。
苦しかった受験期の方がまだ充実していたとさえ錯覚するような退屈さだ。
当然、当方のような陰キャラにはGWで一緒に遊ぶような恋人はおろか、友達もいない。精々部屋に引きこもり不健康な生活をするのが関の山だ。
コミュ症ではないと自負しているのだが、人と関わるのは大変に疲れる。
なぜ大勢と遊びに行くような連中は、楽しむ権利をさも自分が所有しているかのように振舞えるのか自分には理解できない。
馬鹿みたいに騒いで歌って踊って何か残るだろうか...。
一度ああいった類の娯楽に触れてみたいという憧れはあるが、自分はその虚無感や疲労感に耐えられないし、もっと創造的なことがしたい。
　そういうわけで、有り余った対人エネルギーを発散するのは、いつもパソコンの画面の向こうだ。そこに打ち込めることがあるのは唯一の救いだろうか。
GWは課題もないし、たっぷりと時間もある。創作の旅に出よう。