ミッソ・マングローブの日記

2022年01月14日 21時00分

また会えるから はじめてのイタズラ

以前外遊びをしているとき、男の子からミミズを突きつけられたルナは、きゃっと女の子らしい悲鳴をあげていた。傍若無人な振る舞いをするあのルナが!とよく覚えていた。
私は祖父に大きなミミズを見つけたら捕まえといてとお願いした。祖父は首を傾げながらも、大人の指くらいある太さの大ミミズを捕まえてくれた。感謝の意を伝えるため祖父に抱きつくと、ミミズを触った手で人に触るもんじゃないとたしなめられた。
空っぽの金魚鉢に入れた大ミミズをにやにやと眺める私を、祖父は薄気味悪そうに見ていた。
翌日、私はポケットに大ミミズをしのばせ悠々と登園した。ルナは私が外遊びをしていると、何かしら季節の昆虫や爬虫類を捕まえて私に突き出してくる。そこに大ミミズを突きつ返して、カウンターを食らわせてやろうという作戦だ。
ルナは毎朝早めに登園して外遊びをしている。その日も私が園に着くと、ルナはゾウさん滑り台の上に立ち、嬉々として他の園児たちの背中を押していた。ルナはいつも自分が滑ることはせず、滑ろうとして座った子の背中を押すことを好んだ。
理解しがたい感性だ。ゾウも首を傾げていたに違いない。
荷物を置いてきた私はわざと大きな音を立てて滑り台の横を通り過ぎ、砂場に向かった。横目で見るとルナは律儀に階段から降りて私の後を追ってきた。滑って降りないのがルナという女だ。
私はいつものように砂遊びに熱中するふりをして、ルナを誘った。しかしこんな日に限って昆虫も爬虫類も見つからないのか、ルナはなかなか私のところにこない。
このままでは朝の会が始まってしまう。
時計を見ると、もうすぐ長い針が真下にきそうだった。まだ正確に時計は読めなかったが、長い針が真下にくると朝の会のチャイムが鳴るのは知っていた。
早く早くと思ってあたりを見回すも、ルナの姿はない。あいつ、どこまで虫を探しに行っているんだ。思わず舌打ちしてしまう。
教室から先生が顔を出し、そろそろ朝の会だからお片付けして戻っておいでと呼びかける。みんなは、はーい!と元気よく返事をしてボールやシャベルを片付けたりして教室に戻っていく。
しょうがない、今日は諦めよう。
ポケットの大ミミズが名残惜しそうにうごめくのをなだめて立ち上がろうとすると、ちょいちょいと肩を叩かれた。
きた!いつものルナの手口だ!
振り向くとルナが何かしらの虫を乗せた棒を私に突きつけてくるはず。しかし今日は、私にも秘策があるのだ。
私はにやにやしながらポケットに手を突っ込み、ようやく出番だと嬉々としてうねる大ミミズをやんわり握り締め、
「あの、遅れちゃ…」
私を心配して声をかけてくれた、あかりに突きつけてしまった。
あかりはキョトンとした顔をしたあと、びええんと近所にも響く声で盛大に泣いた。私は当然、先生からこっぴどく叱られた。
先生から叱られ、しょんぼりして教室に戻るとルナが駆け寄ってきてニヤリと笑った。
「なかなかやるじゃん」
私もニヤリと笑い返した。こんなので仲良くなれるのだから、子どもというのは不思議だ。
ちなみにあかりに謝ると、もうこんなことしない?絶対?ほんとに?としつこく何度も確認された。大人しそうに見えて、あかりもなかなかくせ者だ。

にゃかぴーちゃん

ルナ恐ろしい子(^∇^)

2022年01月14日 21時08分

ミッソ・マングローブ

にゃかぴーちゃんさん 将来大物になるかもしれません。

2022年01月14日 21時14分