みそ(鳩胸)の日記

2018年12月10日 20時57分

全日本炬燵学会

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無駄に漢字の並んだ大仰な名前に臆してしまう人もいるかもしれないが、なんてことはない。ただのこたつを囲んで喋る会である。
会員となる者には、こたつで一時間ほげーっとできるだけの強靭な精神力が求められる。あと言うまでもなくこたつ愛も。
会合はどこかのホテルの大部屋を貸し切り、なんとか四人が入れるくらいのこたつを並べて行われる。世間にはひとり用こたつなるものもあるが、やはりこたつには誰かと足の置き場を気にしつつ入るのが醍醐味であろう。
みんな最初はよそよそしく、お久しぶりですとかご機嫌いかがとか、しおらしく挨拶をする。こたつ好きなひとはだいたいちょっとシャイな内弁慶だ。しかし五分も同じこたつを囲めば遠慮はなくなり、各々が持ち前の内弁慶を存分に発揮する。足の置き場を巡るこたつ下の暑くてちょっとにおう攻防戦は、学会の楽しみのひとつだ。
もちろん発表者も司会者もこたつに入りながら話をする。彼らはふたり用こたつに仲良く並んで座る。男女ならちょっとどきどきである。こたつのあたたかさにはたぶん、そういうときめき成分も含まれている。
会員たちには背中に大きくまるまるとしたみかんが描かれたはんてん、通称みかんはんてんが配られ、会場ではそれを着ることになっている。暑ければ脱いでもいい。なんせみかんはんてんは軽いくせにあたたかい、なかなかの優れものである。老若男女がおそろいのみかんはんてんを着る様は、田舎の実家に帰ってきたみたいでほっこりする。
各こたつにはどこか懐かしい電気ポットに湯飲みと急須といったお茶セットや、みかんかごも設置されているのでなおさら実家感が強まる。学会を魂の故郷と言うものが多いのもうなずける。
学会らしくこたつに関する研究を発表するのがメインイベントではあるが、真面目に聞くものは少ない。だいたいほげーっとしているか、みかんに熱中しているか、うたた寝をしている。ひそひそ声なら喋ってもいい。発表後の質疑応答はだいたいこたつには関係ない、食べ物の好き嫌いや趣味などの個人的な質問ばかりになる。
そんな学会とは名ばかりのゆるふわな会だと言うのに、私は毎回真面目に体裁を整えた資料を作り、ひとりさみしく夜な夜な発表練習までする。なんせ小心者の見栄っ張りだから。こんな学会の発表に力む物好きはおそらく、私くらいなものだろう。

黒豆

みかんもって、聞きに行きます

2018年12月10日 21時02分

みそ(鳩胸)

黒豆さん みかんは食べきれないくらい用意されているのでご心配なさらず。残った分はお土産として持ち帰りできます。

2018年12月10日 21時15分

にゃかぴぽ?

これは参加したい(^∇^)

2018年12月10日 22時01分

みそ(鳩胸)

にゃかぴぽ?さん 全日本炬燵学会は皆さんのこたつ入りをお待ちしております!

2018年12月10日 22時47分