今回、紹介させていただく本はこちら。道尾秀介さんの透明カメレオンです。
道尾秀介さんは言わずと知れたイケメン作家ですね。文章もイケメンで洒落た表現が多く、ものすごいセンスのある人です。

透明カメレオンは帯にも書かれているように、声だけ素敵なラジオパーソナリティ、恭太郎が主人公の物語です。その設定だけでも、どう物語が展開していくのかわくわくしますよね。声だけ素敵って見た目はどうなんだ、とかも想像しちゃいます。
恭太郎はラジオの仕事を終えるとバー「if」に行き、個性的な仲間たちと過ごすことが日課です。とある大雨の日、びしょ濡れの美女がバーに入ってきて、放心したように「コースター」とだけ呟いてバーを出ていきます。
あれはなんだと憶測を言い合う恭太郎たちでしたが、あくる日、再び美女がバーを訪れ、恭太郎たちは奇妙な殺害計画に巻き込まれていきます。

読み進めていくうちに、恭太郎と美女はもちろん、どこかちぐはぐに見えるバーの仲間たちのことも、どんどん好きになっていきました。どの人もとても魅力的に書かれています。
美女の正体は。奇妙な殺害計画の目的は。すべての謎が解け、真実が明かされるラストはぜひとも読んでほしいです。
また読み返そうと思った、大好きな一冊です。