2018年02月14日 23時14分
-薄紅-
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カーテン越しに弱い西陽が部屋に射し込んでいる。茜色にさらされた君のからだはうるさいくらいに肉感的で自信に満ちて、湿っぽいベッドに横たわる僕の視線にも恥じらう素振りを見せない。
「ねえ、チョコよりも甘いものをあげましょうか」
そう言って覆い被さってくる君からは、これまでに嗅いだことのない甘く、気だるげなにおいがした。熟れた果実のような、それでいてどこか獣くさいにおい。
いちいちぴったりと押しつけられるからだが、ひどく煩わしい。
挑発するような笑みを浮かべると、君の舌は僕の耳、頬、首筋をくすぐるように這いまわった。だんだんとうねるような舌使いになり、思わず吐息がもれた。
「かわいい」
吐息のように呟き上体を起こすと、君は僕の目を見つめて蠱惑的な笑みを浮かべた。その姿が鎌首をもたげた蛇のように見えて、身動きひとつとらない僕はあわれな蛙だろうかとぼんやり思った。
このまま君に食べられて、消えてなくなってしまえるなら、それも悪くない。このまま怠惰に生き恥を晒すよりも、その方がよほど有意義な気がした。
「また、なにか考えてる。こんなときくらいは私だけに集中なさい」
苛立ちもあらわに君は唇を重ねてきた。それは口づけなんていう生易しいものではなく、貪るという言葉がぴったりの野性的なものだった。
処女のようにぴたりと閉じた僕の口内に、君の舌が荒々しく侵入してくると、とろりと甘い蜜のような味が広がった。僕はその蜜をもっと味わいたくなり、甘い蜜がつまった舌を貪欲にすすった。
それだけで頬を紅潮させて、くぐもった嬌声をあげる君をみっともないと蔑みながらも、そんなものに容易くその気になる僕は自分がもっと低俗な存在だと再認識した。湿ったからだが発する甘いにおいは濃密さを増して、鼻を抜けて脳に絡みつき思考力を鈍らせる。
紅く濡れた君の唇が下品につり上がるのを見て、嗜虐的な昂りを感じた。この行為を終えたあと、おそらく僕は、どうしようもなく死にたくなるだろう。
大海老天丼まそ
エロ小説も書ける味噌
2018年02月14日 23時15分
米倉恵蔵@エロセクハラミータンスキーな部長
負けました…。
2018年02月14日 23時18分
みそ(鳩胸)
大海老天丼まそさん
お久しぶりですね。
バレンタインくらい色気があっていいかと思い、アク禁をおそれつつも書いてみました。
2018年02月14日 23時19分
みそ(鳩胸)
ちょうどいいさん
もう、あなたも好きね///
2018年02月14日 23時20分
みそ(鳩胸)
おもちさん
酔うと大胆になるお方でしょうか。
2018年02月14日 23時22分
みそ(鳩胸)
米倉さん
勝ち負けなんてあるものではないと思います。
2018年02月14日 23時23分