みそ(鳩胸)の日記

2018年02月02日 19時47分

冬雨 前編

タグ: 冬雨

雪の降る季節に出会ったから、雪が溶けたらきっと君はいなくなるのだろう。そんな確信があった。
目の前にいてそのあたたかさに触れられるのに、君はいつもどこか遠くにいるような気がした。君のこころはここになくて、僕の知らない遠くにあった。
僕はそれがどこだか君に聞かなかった。いや、聞けなかった。
それを聞いたら君は本当に、そこに行ってしまうと思ったから。こころだけでなく、からだまで。
だから僕は、今日もまた、からっぽの君のからだを抱く。せめてそのからだだけでも、僕のもとに留めておきたかったから。
冬の雨が冷たく降りしきる音が、静かな部屋に広がる。

君と出会ったきっかけは、ささやかなものだった。劇的とか運命的とか、そんなものではなくてありふれたもの。
たまたま入ったサークルに、君がいた。ただそれだけ。
君はひととの交流にあまり積極的ではなかった。講義で見かけてもいつもひとりで座っていたし、サークル内でも人間関係に頓着している様子はなかった。
孤独に浸っているわけでもなく、人との関わりを極端に避けているのでもないのに、君はいつもひとりだった。それが当然のように、周りに受け入れられていた。
ひとりでいても目立たないというのはなかなか難しい。君は巧妙に気配を消すすべを身に付けているように見えた。

僕が君の存在に気がついたのは、サークルの忘年会の帰り道だった。その日は朝から寒く、雪の予報だった。
あまり気乗りのしない忘年会が終わる頃には、辺りはすっかり雪景色となっていた。二次会に行くものと駅に急ぐものが別れるなか、君はひとり雪に見入っていた。
澄んだ冬の夜よりも透明な横顔。濡れて艶めいた黒髪からのぞく瞳は、雪よりも無垢だった。
まるで精巧な人形みたいだった。それもとびきり綺麗な。
僕には君が血の通った人間には見えなかった。

カピバラの使い

夜はパン パンパパン

2018年02月02日 19時52分

みそ(鳩胸)

にゃんこさん
あらまあ、その子はお久しぶりですわね。

2018年02月02日 20時00分

みそ(鳩胸)

黒いカピバラさん
夜もパンパパンしてしまいました。

2018年02月02日 20時01分

みそ(鳩胸)

ああっ、これが噂の便乗ビンタ!

2018年02月02日 20時05分