2017年11月21日 22時00分
(祝) 戦闘力900記念 革命のコッペパン 前編
タグ: 革命のコッペパン
「くそっ、なんで僕たちがこんな目にあわなきゃならないんだ!」
「いくら無個性なコッペパンだからってあんまりだわ!」
「どうして惣菜パン、菓子パンどもに見下されなきゃならないんだ!同じパンなのに!」
「落ち着け、お前ら」
殺気立つコッペパン達の耳に届く力強い声。
「あ、あなたはまさか、コペ夫さん!?」
「勃発しかけていた食パンとの無味パン戦争を止めて、友好関係まで結んだあのコペ夫さん!?」
「コペ夫さんが帰って来てくれた!」
「これで俺たちはもう大丈夫だ!」
巻き起こるコペ夫コールに軽く手を振り、コペ夫は群衆を静めた。コッペパン界の英雄、コペ夫が語る言葉を群衆は待ち望んでいた。
「よう、みんな。俺がいない間にずいぶんと湿気た面になったもんだな。このままじゃカビが生えちまうぜ」
「だってコペ夫さん。僕たちは同じパンなんですよ。それなのに、惣菜パンや菓子パンの連中はバカにして見下してくるんですよ。無味無臭って!」
コペ夫の弟分であるコペ次の言い分に、皆はうんうんと頷いた。
「特にカレーパンの奴等が酷いよな」
「カレーパンの奴等に『ダセえ古くさいコッペパン。もっと工夫したらどうだ』って煽られたわ」
「ドーナツ生地にパン粉でサックリと揚りやがって、パンなのかも怪しいくせによく言うぜ!」
「そいつはなかなか許せねえことを言いやがるな。それで、お前らはカレーパンの奴等に何か言い返せたのか?」
再びカレーパンへの不平不満で盛り上がる一同だったが、コペ夫の質問に萎縮し黙りこんでしまった。
「大のコッペパン達が集まって、情けないねえ。お前らにはコッペパンとしての誇りってもんがないのか?」
「で、でもコペ夫さん、あいつらサックリ揚がっているし、おまけにスパイシーなかほりまでするんですよ。あんなの目の前にしたら、無味無臭な僕らはなにも言えませんよ」
コペ次の情けない訴えに、他のコッペパンたちもそうだそうだと追従した。
「なるほどな、お前らは無味無臭で自信がないから、カレーパンたちに言い返せないんだな」
「お前らは、ってコペ夫さんだって僕らと同じで無味無臭じゃないですか」
「ふっ、俺はもうただのコッペパンじゃないぜ」
ニヒルな笑いとともに、コペ夫は懐から何かを取り出した。
「な、コペ夫さんそれは!?」
みそ(鳩胸)
コペ夫さんの秘策とはいかに!?
2017年11月21日 22時54分