2017年10月07日 11時09分
誰が求めた発酵書評 その7
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本日ご紹介させていただくのは、映画化もされた蜩の記で有名な葉室麟さんの春雷です。蜩の記と同じく羽根藩を舞台とした、羽根藩シリーズの第三弾となります。シリーズとは言っても、続き物ではないのでどれから読んでも楽しめますよ。
藩の財政を持ち直すために苛烈な改革を行い、民から〈鬼隼人〉と呼ばれ恨みを買う主人公。彼がなぜ鬼隼人と呼ばれてまでも、改革を進めようとするのか。
そこに秘められた隼人の覚悟を知ったとき、思わず涙してしまいます。
葉室麟さんの著書はどれもおすすめですが、羽根藩シリーズは特におすすめです。日本人の美しい生きざまが、鮮明に描かれています。