2016年06月19日 20時21分
【第百六十五回「ごんべん」-銀河万丈読み語り-】感想
もう何年目だろう(4年?)、
独り通い続けて聴き続けた朗読会、
その間にはコンサート/ライブにハマったり、
演劇/朗読劇にハマったり、
と色々あったのですが、
最後まで残った趣味は基本この読み語りのみ。
(あとKalafina/FictionJunction/はんなりラヂオ、ぐらいかな?)
周りの他のお客さん方は
・ 声優業界人
・ 銀河先生の私的な知り合い?
・ 声優を目指す学生
など、(聞こえてくる会話の中から)色々な人がいるのでしょうが、
基本友人連中などと来て、
読み語りの始まりまで楽しく語り合っています。
自分もなんだか寂しくなってきたなあ、
でも誰も「朗読」に興味持ってくれる人いないだろうしなあ、
という事での独り通いですが、4年はさすがに長いのかな。
まあ、銀河先生の朗読の技術(演じ分けその他)の
素晴らしさに酔いしれるばかりなので、
まだまだ通わせていただきますが( ´ー`)
【お品書き】※ 今日はほんとにあらすじサラッと書ける気がしました。
●『四角いおにぎり見ィつけた』東海林さだお
沖縄の更に南の何島だったかのコンビニ
? そういう島までコンビニエンスなのか、はたまた単なる売店なのか。
にて、東海林先生は四角いおにぎりを見つけたそうです。
※ 自分は俵型のおにぎりの事かと思いまいしたが、、、
本当に10何cm×10何cmの正方形で厚さは5cmとか。
で、コンビニの今の三角おにぎりの主流であるパリパリ海苔で
食べる仕組みがついてる訳でもない、
海苔がご飯にベッタリとついた、しっとりおにりぎり
(しとにぎり、と呼称してました)。
ついつい海苔をめくって具を覗いたら、
・ ソーセージ(多分スパム)
・ 厚焼き玉子
・ 昆布の佃煮
で、これを四ツ角の1角から食べてみたらなんとも美味しい、との事。
そしてそのコンビニではまんまるおにぎりも売っていたと。
※ その辺のコンビニに売ってる丸型、じゃなくて
野球のボールみたいに握った、ボコボコの手作りおにぎり、
という感じ。
? 四角も丸もどう考えても工場じゃなくて、
お店で作ってますよね?
離島だし( ´ー`)
で、これにオリオンビールがまた合うんだなあ。
というお話。
銀河先生いわく、
「オリオンビールって、こっち(東京)で飲むより
現地で飲んだ方が美味しいですよね?そう感じませんか?」との事。
もう10年近く前になる沖縄出張では、
泡盛ばっかり飲んでたからなあ、、、
現地のオリオンビール飲んだ事ないなあ( ´ー`)
●『おいしいよ、アメリカンドッグ』東海林さだお
東海林先生、コンビニでビールと唐揚げを買おうとしました。
その横にアメリカンドッグがデカデカと。
東海林先生、実はアメリカンドッグ、
あまり好きではなかったとか。
ホットドッグはどう考えてもご飯だし、
パンケーキはどう考えてもおやつ。
では、パンケーキみたいな甘い衣(というには厚すぎるのでどてら)を
羽織ったアメリカンドッグはどちらの部類なのだろう?
その曖昧さが気に入らない、との事。
※ 自分はデパート屋上とかのアメリカンドッグ、
脂ギトギト、ちょっと冷えてて、
のアレははっきりいって苦手でした。
甘い衣にケチャップ&マスタードも合う感じしなかったし。
(子供の頃の記憶ですが・・・)
で、ついつい東海林先生、
ビール、唐揚げと一緒にアメリカンドッグも買って帰ったんだとか。
※ アツアツが保てるぐらいだから暑い季節か、コンビニが家から近くなのか。
で、試しにアメリカンドッグを、
ケチャップじゃなくてソースとマスタードで食べてみたそうです。
串に刺さった食べ物って日本には一杯あるじゃないですか、
お魚の串焼きとか。
アレって縦から食べても横から食べてもいいですよね。
※ でも鮎は頭からは食わないかな?
でも、アメリカンドッグはアピールしてきたそうです。
「僕のモッコリ(ひわい用語ではなくて)部分からかぶりつきなさい」と。
アメリカンドッグって先端に行くほど膨らんでモッコリしてますよね、
「かぶりつくならまずそこだ!」とアピールする
アメリカンドッグの主張に負けて先端から食べ始めたそうです。
そうしたら、食べども食べども衣部分のパンケーキというかカステラ揚げというか、な
サクサクな甘さの層が続いた後に来る、
ジューシーなソーセージの美味しさたるや!
東海林先生の中のアメリカンドッグ観が変わってしまったそうです。
それにしても、ビールに合うなあ。
とこれまたビールで締めるお話( ´ー`)
コンビニ系ジャンクフードのレベルって年々上がってますよね、
そろそろ僕もアメリカンドッグ試してみようかな。
ファミチキとかを昨年(もう何年ぶりかで)試したので。。。
●『プリズンホテル』【2】秋33・34 浅田次郎
※ 長編だけあって説明が長くなっちゃうんですが、今日はサラッと行けそうです。
集金強盗の男の泊まる部屋に、万年巡査長の”なべ長”さんが訪ねてくる。
「とうとうお縄、しかし明日には自首を考えていた身、それも良いか」と
扉を開ける世を騒がせた集金強盗男、こと”教授”。
なべ長は、教授を温泉へ誘います。
そして、温泉には先客が。
プリズンホテルオーナーの木戸なかぞう親分、
日本の極道界で先日逝去した大親分の下についた、四天王のその一角。
そこでなべ長、教授と語らいながらも、
※ 教授は、以前懲役を食らった時に
刑務所内で木戸親分の噂を聞きまくっていた為、
緊張しまくりですが
木戸親分は飲んでいた日本酒の杯を教授に勧め、
「これで契り杯だ、懲役が終わったらまたこのホテルへ来い、
杯を返したければそこで返せ」と。
※ 教授はこれから長い懲役に入る、
その時、「集金強盗」という弱いものから金を盗る小モノの響きから
イビられもするだろう。
しかし、木戸親分が一度は面会に行くという。
そうすれば、木戸の杯を受けたものを誰も無碍(むげ)にはしないだろう、
とのやさしさから。
朝早く、ホテルフロントのソファ下から助けだされた刑事課長。
「そうだ!集金強盗だ!あいつを捕まえに行かなければ!」といさむ所を
スタッフのゴンザレス(出稼ぎ外人)に、
「親分達に任せるといいね!」と羽交い絞めにされ、
それを刑事課長は刑事ならではの柔道で投げ飛ばそうとするが、
「オー!柔道の心は柔よく剛を制すね、その鍛錬が足りてないね」と
簡単にゴンザレスにつぶされ、
そのまま絞め落とされて再び眠りにつく刑事課長。
支配人は郵便局へ教授より預かった大切な文
※ 各マスコミ向けに綴られた(つづられた)、
自分が集金強盗に落ちぶれてまで、
人々に何を伝えたかったのか、を綴った(つづった)書簡(しょかん)。
を若頭にバイクで届けに行くように言うが、
若頭「じゃあ、○○(名前忘れちゃいました、支配人の息子で現在ホテルマンとして修行中)
に行かせやしょう」
と、昨夜の馬鹿騒ぎからフロントで寝こけている
○○を叩き起こし、書簡をバイクで届けるように指示します。
極道小説家はバーで朝まで呑んだくれ、
その後ろには自殺騒ぎからやっと寝付いた秘書役の少女(小学生)と
かつて自分(小説家)を捨てて男と逃げた母親が。
その母親が「母親づら」するのにイラついて、
自分の家で待つ義母に電話をする小説家。
いつも、何かにつけて殴って蹴って、とひどい態度を取りつづけた相手(義母)だが、
今は「義母とこんなにも仲がいい」と見せる為に
「母さん、今度の誕生日は母さんの好きな歌舞伎を見に行こう」
「帰りにはスエヒロでステーキを食べよう」
など、ありもしない事を電話の向こうに向けて独り語り続ける。
そして、電話の向こうの義母は
「まさか本当のお母さんがそばにいるんじゃ!
そんな事を言ってはいけません!」と
一緒に暮らして初めて、小説家をどなりつけ、
そして後ろでは母親が泣き出す始末。
そして、それを見ていたバーテンダー(元殺し屋)が、
「どんな理由があっても、女性を泣かせる男は許せません」
と小説家の首に包丁を突きつける。
歌を諦めかけた元アイドルは大演歌歌手真野みすゞにもらった
「極道エレジー」を一生涯歌い続けると、
自分をどん底まで落とした憎んでも憎みきれない、
しかし、それでも愛した林マネージャーを起こして宣言する。
そして「嘘でもいいから、あたしを愛してると言って」と抱きつく。
※ ここで林の「元アイドルを歌の世界に戻すには俺がいちゃあダメなんだ」という
葛藤(かっとう)もありながらの
「愛してる・・・」
にて、今話(こんわ)終了。
いつもながらに
・ なべ長
・ 教授
・ 木戸親分
・ 林マネージャー
・ 元アイドル
・ 小説家
・ 母親
・ 義母
・ ゴンザレス
・ 刑事課長
・ 支配人
・ ○○(息子)
・ 若頭
・ バーテンダー(元殺し屋)
なんて恐ろしい人数をちゃんと演じ分けている、
※ いつもならここに今寝てる子供も入ります
なんとも「芸」の域に達しているのは
銀河万丈先生の演じ分けの技術、話術。
来月で、『プリズンホテル』【2】秋 は、
(やっと)終了だそうです。
※ 長編やってる間は誰も呼べないのもあって、
自分も、周りの人も?
そろそろ完結してもいいんじゃないかな?
と1年半も経つと思っていたんじゃあないかと。
(まあ、呼んでも来てくれそうな人いないですけど・・・)
確かに恐ろしく多い登場人物がそれぞれ個性的に動く、
大変面白い群像劇でしたが、ほんと長編でしたね。
1本1年ぐらいの長さが丁度いいかなあ、という気もします( ´ー`)
※ 自分が周りを見る限り、
そのくらいで来る方も入れ替わっていたような気がしますし。
(就職、転職その他色々を迎えて)
特に声優業界は、売れっ子も全く売れない人も
どんどん事務所を変わったり、
あるいは声優の道を諦めて田舎に帰ったり、
があるので・・・
●『運の尽き』藤沢周平
江戸時代、居酒屋おさわ。
※ おさわという名は、今は50のおばあさん(昔の看板娘)の
名前から取ったもの。
その奥まった席にいつも座り、
色々と悪巧みをしている若者連中が。
ろうそく屋の倅(せがれ)の金でみんなで飲み騒ぎ、
女郎屋へ通い、としたのはいいが、
倅(せがれ)が「金箱(きんばこ、なんて言ったかな?)から
金を盗もうとしているのを父親に見つかって大変な事になった」、と。
そして、ろうそく屋の倅は
「誰かうちに盗みに入る勇気のあるものはいないか?」と
物騒な事を言い出す始末。
そんな中、女たらしで通っている喜三郎という男。
居酒屋おさわでめぼしい女を見つけては後をつけて、
一緒に飲んで、あわよくば、という暮らしを続けている。
先日、見た目はちょっとふくよかだが、胸が大きかった娘を
「コマしてやった、あれは生娘(きむすめ)だった」と自慢していると、
居酒屋おさわを訪ねてきた男が一人。
40過ぎで身の丈高くガタイも良く、ちょっと強面な男が店の
奥まで進んでいくと「喜三郎って人はいるかい?」と。
喜三郎が「俺が喜三郎だが何か用か?」と強気で言うと
男「うちの娘と恋仲になった喜三郎さんはあんたかい、
ちょっと俺と娘と3人で話がしたいから着いてきてくれ」と。
嫌がる喜三郎を腕力にものを言わせて連れて去っていく。
そして米屋の「入婿」修行の名の元に重労働に駆り出される喜三郎。
数日経ったある日、逃げ出してワル仲間の家に隠れ、
喜三郎「あいつ(米屋)とあの女(娘)はグルなんだ、
あの米屋は人使いが粗いと評判で誰も手伝いが居残らなかった。
だから娘に手を出した俺になんやかやと言いがかりをつけて
店の手伝いをやらせてるんだ。。。
どうかここで俺をかくまってくれ!」
仲間には「俺がお前を守ってやるよ、いつまでもここにいればいい!」と
太鼓判をおされるが、
やがてやってきた米屋のおやじに
「3軒目で見つかってよかったわ、さあ、帰りましょう、娘も待ってるで」と
またも腕力にものを言わせて連れ去られていく。
そして2年の歳月が過ぎ、
喜三郎は米俵をヒョイと持ち上げられるぐらいに
鍛えられたたくましい男になっていた。
その仕事の途中、米を荷車から納屋へ仕舞っていると娘が来る。
娘「本当は会いたかったのだけど、
喜三郎さんの修行の邪魔をしちゃいけないって言われてて・・・」
喜三郎「修行だなんだと体(てい)のいい手伝いだろう、
好きでもないのによくもまあ利用してくれたもんだ」
娘「そんな事ないの、お父さんも喜三郎さんにそろそろ店(たな)の方に出て
金勘定もやらせてみるか、って言ってるわ」
喜三郎「そんなのゴメンだね、おれはもううんざりだ」
娘「・・・そうなの、、、そんなに嫌だったの、、、
なら、私からお父さんに言っておくからもう帰っていいわ、
今までありがとう(泣く」
喜三郎は戸の娘の隣を通りすぎようとするが、
喜三郎「・・・こんないい女をほっとく訳にはいかねえよ!」
※ 内心では、この2年間で得たものと
あの居酒屋でワル仲間と遊んでた頃とじゃあ月とスッポン、
今の暮らしの方がよっぽどマシだ、
と心を入れ替えていました。
と、納屋に娘を連れ込んで・・・
そして、居酒屋おさわで今も悪巧みを繰り返すろうそく屋その他の面々。
そこへ久しぶりに喜三郎が現れる。
そして茶を頼みながら「俺に、子供が出来たんだ」と語り始める。
~ Fin ~
今日の昔語りは、話が案外平易(起伏というか物語の波がなく)進んで、
すぐに終わったなあ、と思っていたら、やっぱり短めだったようです。
14:40分ぐらいで終わったのかしら?
さんざん遊んできた喜三郎が米屋の娘に手を出したのを
最後にまさに「運の尽き」、
米屋の入婿として修行させられるさまが描かれているのですが、
ダメ人間の喜三郎が数年の時を経て
まっとうな男、まっとうな父親になろう、という姿。
物語として涙はありませんが、嫌いではないですね、
こういうお話も。
といった所で今回は終了です。
長文失礼m(_ _)m