itomasa7の日記

2016年01月17日 19時41分

【第百六十回「ごんべん」ー銀河万丈読み語りー】感想

2016年新年一発目の銀河万丈先生読み語り「ごんべん」、
体調が良いのか、先生の声が良く張って朗々と通る通る。

そしてお正月祝いに先生自作の読経(?)まで
聴かせてくれるサービス付き。

と最高の始まりのはずが、自分の状況/体調が最悪で
折角の朗読会を楽しむ事ができませんでしたわ(´・ω・`)


1/17(日)0:00~お客様先現地にて深夜作業を昼過ぎまで行って
そのまま眠りもせずに16:00の朗読会に参加したのですが、
眠眠打破の更に強いヤツ(500円)、ブラックブラックガム、
刺激性目薬、コーヒー、など色々睡魔に対する対策はしてたつもりだったのですが、
「思考力の低下」にはかないませんでした。。。

朗読って言うのは語り手の語る世界/登場人物について
情景と人間関係/人間性などを
観劇側の頭の中に思い描いて楽しむ文学(と勝手に理解)。


その頭が回ってないので受け取った情報が全然理解できず、
最初のうちはなんとか「笑い」についていけたけど、
最後はもう物語の登場人物たちの人間関係すら理解できないとこまで
ポンコツになってしまいました。。。

途中頭がガクッと落ちかけたりしたので、
読み手に対しても礼を失したような気がするなあ( ´ー`)


という事で覚えてる内容をちょろっと。。。


●『お雑煮は暗い?』 東海林さだお

お正月におせちだなんだとド派手に食べてその最後に
お雑煮、渋い、渋すぎる、
まったくド派手さがかける食べ物だ、
はっきりいってお雑煮は暗い。

なんでだろうと根暗な友人に尋ねたら、
「現代のお餅っていうのはそもそも切り分けられた状態で
表(地上)に売っているものだ。
それをお雑煮の汁の中(水中)に潜水させて、
引き上げては噛みちぎり、そしてまた汁の中(水中)へ戻し、
の繰り返し。
これでは拷問のようなものだ、
そんなものが明るい訳がない」との事。

なんて話~


今年お餅もお雑煮も食べてませんわ(´・ω・`)
オーブントースター買わなきゃなあ


●『おろせ!大根』 東海林さだお

大根おろしって好きな人多いですよね、
だけど「好きな食べもの3つ挙げて!」って聞かれて
絶対その中には入らない。

そんな主役になれない大根おろし。


そして何より美味しいけれどおろし金で擦る、削るのが
めっちゃ大変で、
「そろそろ結構削れたんじゃないかな?」と確認しては
全然削れてないのにガッカリしての繰り返し。

なんとも難儀な食べ物だなあ、というお話。


●『プリズンホテル』【2】秋23・24

今回で終わりだと思ってました。
盛り上がり場面は前々回、前回で出尽くした感があったので。


茶室で、叔父でプリズンホテルオーナーにして極道の親分と、
叔父と縁の深い老演歌歌手女性(息子が大麻で刑務所に収監中)、
はたまたこの2人と縁の深い警視庁の万年巡査長、

そして甥の極道もの小説作家、この4人で

・ 亡くなった極道界の大親分と演歌歌手との関係

・ この3人の縁

について語っていました。

昭和も昭和の若い頃、
賭場を開いていて中盆(いわゆる仕切り)をやっていた叔父と
そこに悪い男に連れ込まれた女性(老演歌歌手、当時はただのギャル)、
そして摘発の為突入した警官達(その中にいた巡査長)。

賭場のほとんどの参加者は裏口から隣の家(隠れ家)へ逃げ出したが、
中盆の叔父と演歌歌手が逃げ遅れた。

で、叔父が演歌歌手の手をとって奥の部屋へ逃げ、
何をするかと思ったら布団をしいていきなり素っ裸に、
そして演歌歌手も素っ裸にしておっぱじめてしまった。

そこに突入した巡査長、しかし

叔父の「イキそうなとこなんだ!出てってくれ!」の一言に
慌てて叔父の顔も確認せずに部屋から出て行ってしまった。

そしてイッテ生まれたのが演歌歌手の息子、

当時の叔父には子供や妻を持つほどの甲斐性はなく、
今は亡き大親分が子供を引き取り、
老演歌歌手は芸能面でバックアップし育ててきたのだとか。

そして、とんだ失態をおかしてしまった巡査長はそれ以来
警察の仕事で頑張ろう、という気にもなれず
万年巡査長にして毎年の宴会旅行幹事になってしまったと・・・


そんな卑猥トークを聴いて甥は部屋を出て行ってしまう。
本当はヤクザの大親分、叔父、老演歌歌手とその息子(自分とも血縁にあたる)の
関係と存在に内心ドキドキしながら・・・


ヤクザとの乱闘の後の大宴会で呑んだくれた刑事が
ホテルのロビーで酔っ払っていると
先の万年巡査長がやってくる。

そして2人話しているとそこに
「集金強盗」(集金と称して家にあがり込み金を奪う)として
指名手配されている男がベロンベロンに酔っ払って通りかかる。

慌てて取り押さえようとする刑事を巡査長が一喝して止める。
(プリズンホテルに泊めているからには、ヤクザの親分に何か考えがあるのだろう、と)

その声にいつもの万年巡査長では考えられない迫力を感じ、
ついその手を止める刑事。

更には同じくベロンベロンに酔った警察署長を
刑事と巡査長が慌てて(警察とバレないうちに)
取り押さえ猿ぐつわをして今回は終了。


ここまで引っ張ったらオチはどうなるんだろう?
あとはヤクザ作家がプリズンホテルから帰るのと、
若い元アイドルの話のオチぐらいしか残ってないと思うけど( ´ー`)


「イッたかな」「イッてないかな」、
というかイッたから息子が生まれたんでしょ、
という叔父と演歌歌手のやりとりが面白かったです。

※ ここまではまだ朗読をちゃんと理解はできてたんですよね、
  ただし、その空気感/空間にどっぷり浸りきる事は
  思考力(感受性/受動力?)不足でできませんでしたが。。。


●『雪の炎』 永井路子

江戸時代、ある雪の日に加持という店(たな)が火事になった。

幸い隣の小野(?)という別の店(ライバル店)の協力もあり、
火はすぐに消し止められたが、
もともとこの2店は仲が悪く、

「小野の奴らはうちの商品に水をかけてダメにしまくってやがったんだ!」と
勘ぐる加持の家の面々。

? 確か店主がこの時点で死んだんだっけな?

で、1ヶ月も経たないうちに加持の家に奉公に来ていた女中が亡くなった。
「火事で怪我をしていたのでは?」との事。


そして、火事の中で加持の家の大切な巻物が紛失していて、
盗ったのは小野の家じゃないか?と大もめに。

その後、たった数ヶ月で加持の店は衰退し、
小野の店にほとんどの仕事を奪われてしまう。


で、元番頭だったか岡っ引きだったかがこの火事の件を
怪しんで色々調べて回る、という推理モノ
(だったような、もう思考が回ってなかったので
聞こえているけど理解できない状態でした)。

火事から約1年が経過した頃、加持の家の若旦那が
「亡くなった女中と自分は愛し合っていたんだ、結婚の約束もしていた!」と
昼間っから酒をかっくらいながら号泣しているのに出会う。

更には亡くなった女中は身寄りがない、という話。

更に更には元は大商人の娘だったのが
悪い奴に騙されて一家は無理心中、
独りぼっちになってしまったのだとか。

そして小野の家からは「加持の家は裏でそうとう悪い事をしてきた、天誅だ」と。


そこから(多分、推理のきっかけは物語中に出てこなかったと思うのですが)
加持の店主に騙されて店を失い一家は心中してしまった、
その生き残りの娘がこの女中で、
復讐しようとそれを知らない加持の店に入り込んで、
かつての実家の家宝だった巻物を見つけ、
それごと家に火を放ったのでは、と推理する。

しかし、加持の家の息子との愛が本物だったとすると、
復讐なんてもともとは考えていなくて、
息子との愛とその父への恨みに葛藤し、
ある日巻物を偶然見つけてしまった為の犯行か、と。

推理はしたけど、誰にも言わずにこの事は胸にしまっておこう、
と決めて終わる話。


多分、もっとちゃんと意識のある状態で聴いていればそれなりに
推理パートその他を感じとれたと思うのですが、
何分(なにぶん)にも聴こえてはいても頭がそれを理解し想像する事が
できないような体調だったので、この物語は残念ながら
楽しむ事ができませんでした。

視覚を封じて、読み手の台詞だけに集中して
そこから自分の中に物語の世界を映し出すのが
「朗読」なので(勝手に決めちゃうけど)、

頭がまったく回ってない時とかだと
読み手の台詞が子守唄のようになって
逆に意識が飛びやすくなってしまうんですよね。



来月こそ仕事入れず(入れられてしまった、が正解だけど)、
ベストな体調で朗読聴きに行こうっと( ´ー`)