itomasa7の日記

2015年06月21日 17時29分

【第百五十三回「ごんべん」─銀河万丈読み語り─】感想

声優銀河万丈先生の朗読会「ごんべん」、
その第百五十三回目。

さらっと




1.『苺をどう食べる?』東海林さだお

若い人、どれくらい知っているやら。
昔は苺って牛乳と砂糖を入れた皿の中、
苺つぶしスプーン(スプーンの底がザラザラになっていて苺を押しつぶすやつ)で
つぶして「ストロベリーミルク」とでも言う感じで果実と牛乳飲んでたんです。

自分もいつの頃からやらなくなったのか思い出せませんが、
苺が単体で十分甘く美味しくなった頃から
「この食べ方」は廃れていったものと思います。

というお話。


昭和だなあ、昭和末期ぐらいまでだと思うなあ、この食べ方。

味の記憶がまったくないけど、喜んで苺を潰していたような気もするなあ( ´ー`)




2.『どじょういんげんは長すぎるか』

※ どじょういんげんってドジョウ鍋みたいなものかと思ってました。
  いんげんの1種にそういう名前の長いいんげんがあるそうです。

さやえんどうその他はそのまま煮たりサラダに入れたりするのに、
「どじょういんげん」は”長い!”と切って
(基本的に)煮付けて食べる以外の食べ方がなかったなあ、と。


どじょういんげん知らないなあ・・・




3.『プリズンホテル』【2】秋9・10 浅田次郎

(やくざ達の娯楽の殿堂)プリズンホテルにて、
自分のアイドル人生を狂わせたマネージャーをコロそうと
板場で包丁を借り、自分とマネージャーの部屋へ戻り、
いざ酔っ払って寝てたマネージャーを刺そうとしたら
ヤクザの若頭が入れ替わっていて、
元アイドルのその身の上も聴かない内に、
どうせ「誰か(隣の部屋へ移したマネージャー)」をヤる覚悟があるんなら、
と拳銃を差し出される。


ホテル支配人の息子(バカな暴走族上がり)も、
プリズンホテルのやくざ衆に叩かれ蹴られともまれていく中で
少しはまともな人間になってきた(初月給で母親に
ド派手なサンダルをプレゼントしたりとか)。

で、人間として更にまっとうな道へ進ませる為に
「フロント業務」を教えようとした所で、
ホテルオーナー(ヤクザの大親分)が凱旋(ホテルへ帰って)してくる。


大親分と一緒にプリズンホテルへ再度やってきた甥の
ヤクザもの小説家と愛人の娘(幼稚園児、病院へ付き添いで行った母の代わりに、と)とが
部屋でいろいろ話してる中、
ドアをドスンドスンと力づく叩く音が聴こえてきて、
「ヤクザの抗争に巻き込まれちゃいけない」ってんで
少女共々テーブルの下へ隠れた小説家。

そこへ先の元アイドルが銃を構えて入ってきたが、
「すいません、部屋を間違えました・・・」と。

小説家が元アイドルの顔を見て、
かつて自分が少年時代松田聖子や松本伊代以上に
(シモ的な意味で)カキまくりお世話になってきた、
あこがれのアイドルだった。

緊張のあまり発言もしどろもどろな小説家に対して、
「自分なんかのファンでいてくれたなんて、ありがとう」
と情熱的に抱き合い、男女の関係にまでなってしまう
元アイドル(と、「お母さんの為にやめて!」と
愛人のポジションを守ろうとする娘)。

そんなこんなで今回は終了。


多分、15ぐらいで【2】も終わると思うんですが、
揃ってきた面々に対して、未だにどう結末を迎えるのか想像が付きません。

まあ、銀河万丈先生の演じ分けが楽しいからいいや。
(娘はいたいけでかわいく、支配人の息子はバカすぎるし、
元アイドルは肉感的で情熱的で・・・)




4.『猩々乱(しょうじょうみだれ)』平岩弓枝

江戸時代、能楽の家
(能はしゃべりと鼓(太鼓)と笛ともう1つ、の4つに分かれる)
の跡取りである義理の息子、
父の部屋から尋常じゃないどなり声が聴こえるも
「いつもの事」と。
※ 父は鼓の腕は一流なれど、人として出来ていなくて、
  友人やいわゆるパトロンなどともすぐ大喧嘩していまう。

しかし、「コロす」「コロされる」の声が聴こえて慌てて部屋へ
行くと、刀を抜いた父が友人を斬ろうとする所だった。

家人と共に父を抑えこみ、友人の「狂ったのだ・・・」の言葉に
父は座敷牢に幽閉される事になる。

実は、先日父が鼓を教えていたお偉いさんが「○○」
(鼓の中でもかなりの大技、とてもお偉いさんが出来るようなものではない)
を教えてくれ、と言うのを激怒して断った所、

怒り狂ったお偉いさんが父に切腹、お家も断絶、を命じようとしていた、と。

そこを「自分が狂った」事にして、家や家族、そして鼓の伝統を守ろうとしての
狂言だった。

まる2年、幽閉され、狂人をよそおう父親。
何も知らない息子は家を継ぐ。

そして、「狂人」がフリではないかを確かめる為に毎日のように
お偉いさんの部下達が家へ様子を見に来ていた。

ある日、お殿様より「能楽の秘伝芸」を披露するように
申しつかるが、息子は父より一子相伝のその秘伝を受け継いでいなかった・・・

「秘伝を受け継いでいない」事が知れれば、
なんでそのような者が跡取りとなった、と
やはりお家取り潰しになる、と悩む息子。

そこへ先の友人が、うちで今度催しをやる事になり、
人が足りないので、と妻、家人その他全員を借りていく。

大嵐の中、家には息子と幽閉された父のみ、そこへ友人が現れる。
(友人は笛の一族。)

友人「自分が笛の秘伝を奏でれば、父親の記憶も戻り鼓の秘伝を打つかもしれん」
と、座敷牢の前で笛を吹く。

そして、それにつられるように鼓の秘伝をみせる父親。

そして息子は気づく。
父の目は狂った人のそれではない、
父は家と鼓の伝統を守る為に、狂ったフリをしていたのだ、と。

なんとか父親を牢から出そうとする息子に、
友人が語る、
「父の覚悟をなんとするか!」と。

そして更に十数年、お偉いさんの一派がことごとく駆逐されて、
父は再び牢を出る事がかなう。

そして、殿様の前で自分の鼓を披露して、
そして果てる・・・


この作者の物語は初めて聴きましたが、
涙とかそういうものでなく、なにか「熱い」、
「情熱的」というのでもなく、「家族を守る為」「伝統を守る為」と
ひたすら狂人を演じ続けた父親とその友人の想いの熱さ、

それが銀河万丈先生の朗読の中に感じられました。




やっぱり「朗読」(1人で全役からナレーションから全てを演じる)は、
「群読(1人1役など複数人で演じる朗読)」
「朗読劇(実際は1人1役の群読劇)」
などとまた違う、「1人の読み手」の上手さ/巧みさが全てを支配する、

まさに物語の世界だなあ、とここ数日「朗読演劇」「朗読劇」を
聴いてきた身に感じましたね。


あ、そうそう、なんかとなりのおじさんが娘なのかキャバ嬢なのか知りませんが、
「どうせこの道やるなら、本当のプロの語りを聴いとけ!」みたいに
銀河万丈先生を喧伝してたんですが(知り合い?)、
なんか自分の事のように言うのが「虎の威を借る狐」っぽくて、
キャバ嬢?自身も「ハァ・・・」みたいに嫌なあいづちうってました。

そういう軽い感じで言って欲しくないなあ( ´ー`)


あと、休憩時間にいきなり隣の女性に「・・・いつも来るんですか?」と
話しかけられたんですが(多分、初めてでかつ話し相手がいなくて辛かったのかと)、
「あ、はい」としか返せなかった会話ベタな自分に「ヤレヤレ┐(´∀`)┌」ですね。

まあ、「読み語り」を楽しみにいってるだけなのでどうでもいいんだけど。。。