2015年04月11日 17時45分
【映画 新選組オブザデッド】感想
かいつまんでストーリーを言うと
幕末、新選組の頃、海外からアメリカ人ゾンビを見世物として
日本に連れてきたカウフマン商会、そこからアメリカ人ゾンビ「ジョージ」が逃げ、
それに噛まれた町人や新選組隊員くずやまゲスたろう(バナナマン日村さん)が
ゾンビになってしまう。
しかしゾンビ「ジョージ」には人間だった頃の記憶と知識があり、
英語が話せる坂本龍馬と意志を通わせ、
ゾンビである自分に親切にしてくれた坂本龍馬のピンチを助けてくれる。
※ 泣かせ所なんだろうけど、お話の盛り上げ方、持っていき方が
うまくなさすぎてまったく感動せず。
そして同じくゾンビ化したくずやまゲスたろうは人を襲いまくるが、
新選組の羽織の背中の一字「誠」を見て我を取り戻し、
(ゾンビの弱点はクビ(頭)との事で)
上司に頼んでゾンビとしてではなく武士として切腹&介錯(クビ落とし)してもらう。
※ 武士の潔さ的なものを表そうとしたのかも知れないけど、
ここまでのくずやまゲスたろうの行動からして
こちらもまったく心に刺さらず。
こんな話の中にかつて新選組隊長に助けられ、淡い恋心を持って
女である事を隠して新選組隊士になった女子のラブストーリーを織り交ぜてみる。
※ 本筋が盛り上がらないからサブストーリーも全く盛り上がらず。
同じゴットタン共演者である劇団ひとりの映画「キス我慢選手権」が成功したので、
同じように笑わせてくれる映画を期待したけど、
あまりのグダグダぶりに何の感情も起きなかった、という感じ。
そもそも本映画に、自分が追っている小劇団「企画演劇集団ボクラ団義」の
俳優さんがかなりメイン目なキャストとして出演する、という事で
「ついに銀幕デビューか!?」(既に単館系でデビュー済み?)という事を
期待して観に行ったけど、これじゃあ可哀想すぎる。
映画の最初と最後に「ゾンビ時代劇」というテロップが出るので、
そういう新ジャンルを狙ったのかも知れないけど、
監督自身「笑わせたいのか」「ビビらせたいのか」「泣かせたいのか」という
意志をあまり感じられない、ただ昔風の撮り方(モノクロに近い絵)で
タンタンと(?)撮った映画(80分)を観せられた、という感じ。
無名の役者陣を大胆起用した事など、映画と一緒に「大ブレイク!」を
狙ったのかも知れないけど、これじゃあ使われる役者陣が可哀想。
しかも、この映画公開の後、同じ題材
「新選組オブザデッド」を企画演劇集団ボクラ団義が舞台化する、という。
※ 基本的に映画制作会社の資本が入っているので
劇団が作りたい劇を作るというより
制作会社意向の劇を作る、という感じ。
この映画の出来からいってまったく期待できない。
それをチケット3枚もとって、舞台観る前からもう
がっかり過ぎる・・・