itomasa7の日記

2015年01月18日 18時06分

【第百四十八回「ごんべん」-銀河万丈読み語り-】感想

毎回映画とか色々、時間かけてネタバレ書いてたけど
かなり億劫になったのでもう感想だけにしよう( ´ー`)


●『大物、伊達巻き君』東海林さだお
1年に1度おせち料理でしか見かけない伊達巻き
(かつては鍋焼きうどんその他の具にも入っていたけど、
厚焼き玉子にそのポジションを奪われた)、
でも、おせち料理ではやっぱり伊達巻が一番美味いなあ、
それも2cm幅ぐらいで切ったのが美味しくて、5mmとかだと貧乏臭いなあ、と。

あと前歯で囓って、奥歯で咀嚼して、
の前歯で噛む時、実は前歯のエナメル質にも味覚があるらしく、
伊達巻きの美味しさはそこでも感じているんだなあ、と。


しかし、銀河万丈先生自体は「伊達巻きあまり好きじゃないんですよね」との事。

自分は昔おせち料理で一番伊達巻きが好きだったけど、
おせち自体家庭で作らなくなってから全然伊達巻き食べてないや( ´ー`)

このままいくと残りの一生も伊達巻き食べないような気がするなあ・・・




●『リンゴを囓ると歯が出ませんか』東海林さだお
リンゴは皮を剥いて6つ(8つじゃないかな?9に切り分けて食べると
感慨も何もなくすぐシャクシャクと食べちゃうけど、
丸のままガブリと食べようとすると
・ さて歯をどこに当てよう、とか
・ 芯のギリギリまでを食べようとして、芯自体もかんじゃったりとか
色々思う所あるんです、というお話。


みかんもリンゴも食べてないなあ( ´ー`)
一人暮らしでフルーツってあまり食べないんですよね。




●『プリズンホテル』【1】夏16・17 浅田次郎
1年以上?に渡って読み語られた本物語、突然の終幕に驚きました。

前回最後に見た着物の女性がヤクザモノ小説家を幼少の頃に
捨てていった実の母親だ!といきなりの展開を見せたかと思えば、

鉄砲玉が現れて、ホテルオーナー(ヤクザの大親分)を殺そうとしたり、
それを止めた(刑務所を出たら自分の組も女房子供もいなくなっていた)流れ者のマサが、
(もうシャバに未練はない、刑務所へ戻ろうと)
オーナーの静止も聞かずに鉄砲玉を撃ち殺してしまったり、

そこで人の死を実際目にした借金苦一家(一家無理心中をはかろうとしていた)が、
「生きよう!」と目を覚ましたり、

アレヨアレヨとめまぐるしく各登場人物が展開していって、
「まさか今回最終回?」と思わされました(実際そうだったんですが)。


小説にして何冊分ぐらいなのか分からないけど、
ヤクザの大親分が仕切るリゾートホテル「プリズンホテル」に対して、
とにかく登場人物が多く、
それぞれが(分かりやすい程度の複雑さを持って)絡まって行ったりと動きの多かった本物語、
元のお話自体も面白いけど
それを銀河万丈先生の軽妙かつ各役見事な演じ分けでの
読み語りで聴かせてもらった1年ちょい。

終わってしまうのがもったいないなあ、と思いますね。


※ 今回は、台風による停電でホテルロビーへ集められた宿泊客・スタッフなど
  20名ほどを全部演じ分けなければならなかったせいか、
  あるいは各役それぞれの終幕に向けて熱の入った「読み語り」の為か、
  思ったより銀河先生、「演じ分け」が出来てないかな、という気がしましたね。
  (それぞれ熱の入った登場人物A、B、Cの台詞が似て聞こえてしまったり。)


プリズンホテルは、夏につづいて続編もあるけど
来月からの長編読み物は何を選ぶのかすごく気になるなあ・・・
(あまり長いものだと、急用で1回参加できなかったら
話がわからなくなっちゃうから半年規模とかのがいいかも。)




●『堪忍箱』宮部みゆき
江戸時代、ある菓子問屋で火事があり、
家族、奉公人全員が逃げようとした時に
おじいさん、母親がそれぞれ「堪忍箱を取ってこないと・・・」と
謎の箱を取りに戻って、
おじいさんは焼死、母親は箱を持ち帰ったものの崩れる柱に頭を打って意識不明。

で、この家ではかなり昔父親が亡くなってるけど、
その父親も生前謎の箱に向かって「堪忍しーや、堪忍しーや」と
つぶやいていたのを娘が目撃している。

代々伝わる秘密の箱らしく、娘にその箱が引き渡されるのですが、
「開けてはいけない」謎の箱、
これを巡って、

・ 過去の父親の死に関わるものではないか?

・ おじいさんと母親が結託して父親を**のではないか?

と女中の1人(多分父親とデキていた)が
この箱の秘密を探る為に放火したとか、

そして、娘はこの箱を決して開ける事はしない、
と決意しながら
この箱に恐ろしさを感じ、それを胸に抱えたまま、
行灯(あんどん)を倒して新しい暮らし先にも火を放って死んでしまおう、
という所で終了。


なんとも不気味な終わり・・・江戸時代ミステリー。

しかも、宮部みゆきさんの『堪忍箱』シリーズらしく、
この箱にまつわる話はまだまだあるという・・・




PS.銀河万丈先生、青二プロダクションでかつ
  先日亡くなった大塚周夫さんとも面識あるだろうから
  その話が出るかと思ったけど、それは出ませんでしたね。