itomasa7の日記

2014年10月18日 16時49分

【映画 ふしぎな岬の物語】感想※ネタバレ

10/18(土)は、

1.キス我慢選手権THE MOVIE 2
2.ふしぎな岬の物語

の順で観賞したのですが、感想忘れてしまいそうなので
まずはこっちを思い出し思い出し。


千葉南端の小さな岬の喫茶店の女主人えっちゃん(吉永小百合)、
その隣にあばら家を建てて住みえっちゃんを見守るこうじ(阿部寛)、
そして村の人々を中心にした心温まる物語。

最初、この喫茶店を中心とした短編集的な構成で始まって
各話ごとにポロポロと泣き、
そして全体的には暖かい癒しの構成の中で
えっちゃん達の人生に泣き笑い、そんな物語。

この映画を観て
「ほんと、吉永小百合は上の世代のアイドルだったんだなあ」
って改めて思いました( ´ー`)


【あらすじ】
・ 喫茶店前の海、海に面して置かれたテーブルで絵を描く男性と
  それを見守るえっちゃん。
  これは空想だったのかフレームアウトしていく。

・ 朝早くえっちゃんとこうじ、
  2人ボートで離島にコーヒーに使う湧き水を汲みに。

・ ドライブの父娘。
  喫茶店を訪れた父娘(幼稚園児ぐらい)。
  店内を見回した父は「あった!」と娘に。

  えっちゃんが「おいしくなーれ、おいしくなーれ」と
  おまじないしながら一杯のコーヒーを入れてくれる
  (えっちゃん流のコーヒーの淹れ方)。

  それを見ていた娘が不思議がり、
  それにえっちゃんは「魔法なのよ」と。

  そして父はここへたどり着いたいきさつをえっちゃんに語る。


  娘の「虹を追いかけて!」という願いに応え
  車で虹を追うも虹はいつの間にか消えてしまう。
  そこへ娘が「こっちよ!」と案内し、
  そして長いドライブの末、この喫茶店、
  そして喫茶店内にかけられた
  「海にかかる虹の絵」にたどりついたのだと。

  娘にはそういうちょっと不思議な霊感めいたものがあるという。


  娘は「海にかかる虹の絵」を見て、
  「この虹を登っていけばお母さんに会えるかな?」と。

  娘が1人離れて遊ぶ中、父はえっちゃんに、
  「妻が1か月前に亡くなったがまだ娘はそれを受け入れられていない」
  という事を告げる。


  えっちゃんは娘の元へ行き、
  「おばちゃんは魔女だから悲しい時つらい時に効く魔法を教えてあげる」と、
  娘を抱きしめて「大丈夫だよ、大丈夫だよ」と背中をポンポンと。

  えっちゃん「これは愛情のある人じゃないと効かないから、
  今度困った時はお父さんにやってもらいなさい」と。

  父にだっこされる娘、ここで父が今の魔法を使おうとすると
  なんと娘が父を抱きしめ「大丈夫だよ、大丈夫だよ」と父の背中を叩く。

  ※ 実は娘の方が父を気遣っていた、
    という事に気付かされ思わず涙(´;ω;`)

  父は感謝し、「自分は陶芸家なので」とマグカップをくれる。

・ 喫茶店にこうじと不動産屋のおやじ(笑福亭鶴瓶)。
  2人は父子のように仲が良い。

  こうじは嘘つきかつその妄想を自分でも信じてしまう、という悪癖がある。

  例.昔は野球選手を目指していたが中学で肩をやってしまった。
    えっちゃんの亭主に「えつこの事を頼む」と任された。
    など。
  
  しかし、こうじがどんな嘘を言っても不動産屋はそれを信じてくれる。

  そして喫茶店の隣にあばら屋を自分で建ててまでえっちゃんを見守るこうじに、
  「えっちゃんと一緒に住んだらどうだ?」と。

  こうじ「おれは前科者だから・・・」
  不動産屋「あんなん前科ちゃうやろ、あの時謝っとけば罪にならんかったものを
    頑な(かたくな)に謝らなかったから・・・」

  ※ 話を聞いているとどうやら昔迫られたえっちゃんを助けようと
    喧嘩か何かをして前科がついたらしい。

  こうじは今は後輩と一緒になんでも屋をしているらしい。

・ 花屋農家の結婚式。
  村をかけてのお祝い。
  農村の「花嫁さんいらっしゃい」的なイベントで
  40過ぎの花屋農家のおっさんと女性(小池栄子)は出会い、
  結婚するという。

  盛り上がる中お手伝いしていたえっちゃんに
  酔っぱらいのおやじ達が「酌をしろ」とせまる。

  それを見つけて殴りかかるこうじ。

・ 家に帰り結婚式をぶち壊しにしたこうじを説教するえっちゃん。
  しかし、不動産屋はこうじを褒める。
  そして「キャッチボールをしよう」、と。

・ えっちゃんの喫茶店には村の色々な人が訪れていた。
  こうじ、不動産屋、漁師、中学校校長、医者、坊主など。

・ 夜、こうじは1人夜の海に向かってランタンを振り回し、叫び声をあげる。

  ※ この時点ではその意味分からず。

・ 祭りの日、花屋農家に嫁いだ嫁が「堆肥の臭いがどうしてもダメ!離婚します!」と
  電車で実家に帰ってしまう。

  その逆の電車で漁師の娘みどり(竹内結子)が村に戻ってくる。

・ 元々父(漁師)が「あんなロクでもない男はやめておけ」と制止するのを振りきって
  駆け落ち同然で結婚、東京へ行ったみどりは家へ戻るに戻れずホテルへ泊まる。

・ そしてなんでも屋のこうじを雇い、村を案内させる。
  中学校に入り込んで校長に挨拶すると
  校長は定年退職の準備で荷物を整理していたと、
  みどりの卒業文集を見せてくれる。

  そこには「父、母には苦労をかけたので
    これからはいっぱいいっぱい笑顔にしてあげたい」という
  かつての自分の言葉が。

・ 家へ帰るみどり。
  「父ちゃんの言ってた通りだった、あいつはロクでもないヤツだった」という
  みどりに
  「そんな事はいい、俺は自分で勝手にやってるからお前も自分の幸せを考えろ」
  という漁師。

  みどりは「父にとっての幸せとは何?」と聞くが
  漁師「そんな事は考えた事もない、朝えっちゃんの喫茶店でコーヒーを飲んで
    漁に出てそして帰ってご飯を食べて明日の漁の準備をする、その繰り返しだ」と。

  急に血を吐く父。
  よくある事だという父に、みどりは医者へ行くようにすすめるが
  「医者は嫌いだ」と頑なに拒否する父。

  海の方に光るものを見つけたみどりが「あれは何?」と聞く。

  「あれはこうじがランタンを振り回してるんだ」と。
  そしてこうじの昔を語る漁師。

・ 昔こうじが唯一慕っていた漁師の若者がいたが、
  嵐の夜に漁船が遭難してしまった、そして多くの遺体が浜に流れ着いたが
  その若者だけが未だに見つからない。

  そしてこうじは灯台がないこの村で毎夜毎夜灯台代わりに
  ああやってランタンを回して合図の為に叫ぶようになったんだ、と。

・ 夜喫茶店にどろぼうが押し入る。
  「海にかかる虹を絵」を不思議そうにじーっと眺めた後、
  室内を物色しレジを開けるとえっちゃんがそこへ。

  驚いてどろぼうは棚にぶつかり先の父娘からもらったマグカップを落として割ってしまう。
  どろぼうの事など気にせずマグカップの事を惜しむえっちゃん。
  そして「この家に金目のものといえばレジのお金とその絵だけなの、
    良かったら昔主人が描いたその絵を持って行って」と。

  そしてどろぼうにご飯を食べさせ話を聞くえっちゃん。
  「元々刃物鍛冶だったが借金をおってしまい、
  家や職場にまで借金取りがおしかける毎日、
  もう一家で無理心中しようとしたが枝が折れてしまい失敗し、
  そして今度はどろぼうにも失敗してしまった」と。

  えっちゃん「失敗して良かったのよ」と。

  そして、どろぼうは自分の唯一の金目のものであった刃物を
  えっちゃん宅のポストに謝罪の手紙と共に入れて去る。

・ 台風の夜、喫茶店の屋根の雨漏りを防ぐ為にビニールシートを
  くぎで打ち付けるこうじ。
  こうじをえっちゃんは気遣うが「室内にいろ」と言われ
  こうじが作業を終えて戻るとつい椅子で眠ってしまっているえっちゃん。
  
  こうじは、ついえっちゃんの頭をなでてしまう

  ※ この時点では2人が親子なのか何なのかなどもいまいち情報不足で
    こうじの行為がどういう意味なのか分からず。

  つい目を覚ますえっちゃん。
  こうじ「す、すいません」と慌てて台風の中外へ駆け出し、
  更にはやぶの中へ叫びながら突っ込んでいく。

  ※ 恋?

・ みどりの所へ東京から旦那がおしかけてくる。
  こうじに「なんとかして!」と頼むと
  こうじ達がやくざの振りをして旦那に離婚届を書かせる。

・ 夜、こうじのあばら屋へみどりが「離婚祝い」と称して現れる。
  下戸だというこうじに1杯だけ、とビールをすすめ、
  「私、昔こうじ兄ちゃんが好きだったんだよ。
  こうじ兄ちゃんがえっちゃんが好きでも、あたしえっちゃんの代わりでもいいよ」
  とこうじに迫る。
  しかしビールに酔っ払ってしまったこうじはダウン。

・ 喫茶店、漁師はえっちゃんと医者の勧めで入院を決意する。
  ただ、
  漁師「もう会えなくなるような気がする」と。

・ 喫茶店、先の医者が「大変な事になった・・・ガンが全身に転移していて
    もう末期だ・・・」と漁師の容態をえっちゃんに伝える。
  そしてえっちゃんは店の外、テーブルで1人タバコを吸う不動産屋を見つける。

  えっちゃん「○○さんがここに座ってるなんて珍しい。
    何か話があったのでは?」と。

  不動産屋「大阪へ出向を言い渡された。まあ、要は会社をやめろ、リストラってこっちゃ」と。

・ 入院中の漁師、みどりが甲斐甲斐しくするが
  「俺の事は気にするな」と。

  そして、見舞いに来たえっちゃん。
  えっちゃん「水筒にコーヒーを入れてきたけど、体調的に飲んでもいいのかしら?」
  漁師「大丈夫大丈夫」、そして「やっぱり上手い!だけど店で飲むほど美味しくない、
    えっちゃんいつものアレやってくれよ」と
  えっちゃんのおまじない「おいしくなーれ」をお願いする。

  それを見ていたみどりは、えっちゃんに「自分にコーヒーを入れさせてください」と。

・ 不動産屋にリストラの話を聞いたこうじ、
  「だったらえっちゃんに一緒に大阪に行ってくれ!って口説くべきだ」と。

  しかし、不動産屋「えっちゃんが好きなのはこうじ、お前やろ、お前こそ何故口説かん。」
  こうじ「おれは甥だぞ、それよりもおっちゃんだったら大丈夫だ!」と
  不動産屋を焚きつけるこうじ。

・ そして不動産屋は豪華ディナーとして鯛料理を
  喫茶店でえっちゃんと一緒に食べて
  そこで口説こうとするが大事な言葉が伝えられなかった。
  そして「大阪へ行く事にした」とだけ告げる。

・ 漁師にコーヒーをスプーンで飲ませるみどり(漁師の様態は急激に悪くなっていた)。
  「おいしい!」と言う漁師。
  みどり「私が入れたんだよ」
  それでも「おいしい!」と言ってくれる漁師。

・ そして不動産屋がフェリーで大阪へ向かう日、
  岬ではえっちゃんや村のみんなが「30年間いままでありがとう」という
  タレ幕で不動産屋を送り出した。

・ 漁師が亡くなった。
  みどりの元、霊安室にて死者へのあいさつを済ませ、
  首が血で汚れているのを見つけるえっちゃん。

  えっちゃん「本人は言っていなかったけど、本当はかなり苦しかったのでしょう・・・」
  と言いつつ、生前漁師が血を吐いて周りを汚したら悪いから、と
  ティッシュを入れていた袈裟袋(坊主がくれた)から
  ティッシュを取り出し血をふいてあげる。

  そして、袈裟袋の中にみどり宛ての生命保険証書があるのに気づきみどりに渡す。
  喧嘩別れした自分の為に生命保険(死亡保険)をコツコツと積み立てていてくれた
  父につい号泣してしまうみどり。

・ 不動産屋が去り、漁師が亡くなり、(更にはこうじも近寄らなくなった事に)
  呆然として喫茶店をお休みし椅子で物思いに耽る(ふける)えっちゃん。

  そこへドライブの父娘が再び現れる。

  娘「最近若い人が”虹の絵を返してもらえないか”と現れる。」
  父「しかもところかまわずらしいんです。」
  えっちゃん「それは怖いわね。」
  娘「怖くなんかないよ(笑)」

  その娘の様子、そして「海にかかる虹の絵」の話からふと思い当たり
  亡き亭主の写真を持ってくる。

  娘「この人!」と。

  そして絵を父娘に渡し、見送るえっちゃん。

・ 夜、鍋に雑巾をかけたまま火にかけっぱなし、
  また椅子で呆然としているえっちゃん。

  空焚きした鍋から雑巾に火が燃え移りそして店内が炎上。

  それを見ても動き出さないえっちゃん。

  ※ この火事のきっかけの雑巾のかかった鍋について、
    後で「(えっちゃんの)放火の可能性もある」という話が出るが、
    ここは単なる料理途中だったのか、
    あるいは本当に火をつけようとしたのか
    最後まで分かりませんでした。

・ 燃え上がる喫茶店に気付きえっちゃんを助け出すこうじ。
  そして消防団と消化にあたるが喫茶店は完全に燃え尽きてしまった。

・ こうじの家の軒先、焚き火をしながら語り始めるえっちゃん、
  えっちゃん「こうじ、あたしの亭主からあたしを頼まれて
    それからずっと見守ってきたつもりでしょ?(こうじ得意の思い込み)
    でも違うのよ」

  そして、えっちゃんの身の上話

・ かつて早くに両親を亡くし姉は家に寄り付かず1人きりで生きてきたえっちゃん。
  若くして必死で働く中
  「絵を描いて暮らしている」といった旦那のその生き方に
  惚れて結婚したが旦那も早く亡くなってしまった。

  そんなある日「姉が亡くなった、その息子をそちらで引き取ってもらえないか」という
  施設からの連絡が。
  施設へは行ったものの「自分には無理だ」と断り帰ろうとしたら
  ずっとこちらを悲しそうな目でこうじが見つめていた、
  そしてつい家に連れ帰った。

  しかし、ずっとこうじは私を疑うような目で見るばかりで
  なつこうとしなかった。

  しかしあの漁船の遭難事故の時、なついていた若者を探しに海へ飛び込んで
  大人達に助けられ、その後こうじは私になついたのだ、と。
  
  ※ なんで漁師の若者が死んでえっちゃんになついたのか、
    については観ていても良く分からず。


  そして、今まで自分には嘘でもなんでもなく、
  喫茶店前のテーブルに座って絵を描く亭主が見えていた(OPのシーン)、
  そしていつも店に来てくれるこうじや村のみんながいたから
  今までやってこれた。

  しかし、あの台風の夜からこうじがうちに来なくなり、
  そしてみんないなくなって
  更にはあの人(亭主)からももう見放された(絵を返して、の件)、
  私は1人ぼっちだ、寒い・・・

・ 全てに疲れ果てたえっちゃんを優しく抱きしめるこうじ。
  こうじ「大丈夫だよ、大丈夫だよ」と背を叩く。

  ※ なんでこうじもこの魔法?を知っていたのかは不明、
    子供の頃にえっちゃんにされた?

  えっちゃん「温かいわ」と。

・ そして翌日、喫茶店の燃え後からコーヒーの焙煎機を見つけ、
  こうじ「まだ使えるぞ!」と。

  えっちゃんはポツリと
  「あの人(亭主)、もう俺の事は忘れて自分の人生を生きろ、という事なのかも」と。

・ そして、村のみんなが色々と持ち寄ってくれる中、
  喫茶店跡にプレハブ小屋を建てると、
  喫茶店としての再出発を。

  ※ この持ち寄りには先のどろぼうも一家連れで「ニュースで見たので」とやってくる。

・ 喫茶店再開当日、
  えっちゃん、こうじ、みどりで離島へ湧き水を汲みに。
  こうじ「みどりのお腹に俺の子供が出来たんだ」
  と。

  喜ぶえっちゃん。

  そして~ Fin ~


思い出してみると思ったよりも深い話かも。。。( ´ー`)