itomasa7の日記

2014年10月12日 17時00分

【舞台「からくりサーカス」からくり編】DVD上映会感想※ネタ?バレ

劇団「カプセル兵団」さんの
過去DVD上映会兼新作チケット先行販売会。

基本演劇に「ビジュアルイマジネーション演出」を使う
カプセル兵団さんにおいても、
2012年上演のからくりサーカスはかつてない規模の大作らしく、
今までずっと
「どうしてその頃カプセル兵団さんを知らなかったんだー(つ□`。q)」
って思ってた作品。

※ ビジュアルイマジネーション演出(詳細はカプセル兵団さんHPで)
  基本セットを用意せず、すべてのセットを演者+パフォーマー(ダンサーに近い)が
  肉体を駆使して演じ(ミサイル、壁、扉、巨大な化け物、戦艦、などなど)、
  また必要ならば台詞で状況説明して

  例.「頭上はるか上空の崖の上からおれがジャーンプ!」
    と言いながらVサイン二本指で人文字を作って
    ピョーンと飛ばせつつ着地シーンから演じ始めるなど

  恐ろしいほどの表現性を持つ技術。

  (台詞表現は慣れるまでちょっと失笑してしまうけど)
  その言葉と肉体表現で表せられたものを頭が想像出来るようになると(要は慣れ?)、
  それこそ1000m級スターシップから
  惑星大爆裂から宇宙空間でのスペースファイトまで
  通常の演劇ではセット1つ作るので精一杯のはずの
  その「なんでも」が演じられるようになる、というすぐれもの。


前編 「からくりサーカス」からくり編 13:00~
後編 「からくりサーカス」サーカス編 17:00~

それぞれ1000円でドリンク、スナック付きの上映会とのことで
次回作「月光条例」のチケットも早く買いたいし、
からくり編DVDは買っていたのだけど
演劇DVDってかなり気力が充実してないと観れない(と自分は思ってる)で
未だに観れていないので、この機会に気になる2作品観てしまおう、
ということでイベント参加しました。


(後から聞いたのですが)藤田和日郎作 からくりサーカス 全42巻を
本当に全部作品化したのでめっちゃ長編大作、
なのであらすじササーッと箇条書き。


【内容】からくり編
・ 才賀勝(さいがまさる)は、才賀コーポレーションの
  当主才賀まさよしが愛人に産ませた子。

・ ある日才賀まさよしが事故死するとその遺書には
  「全遺産を才賀勝に継がせる」とあった。

・ 180億の遺産が才賀まさよしの息子(勝の異母兄弟)や親類に1円も
  行かないということで全員から恨みを買い、殺し屋に追われる勝。

・ 偶然出会ったなりたてサーカス団員兼拳法家の加藤鳴海(かとうなるみ)に
  命を助けられ、祖父に昔教わった
  「父が死に困ったことがあったら近くのサーカスに”しろがね”を訪ねろ」の
  言葉通り一番近いサーカスで”しろがね”という人を探す。

・ 加藤鳴海は「ゾナハ病」患者でもある。
  ゾナハ病とは、人を笑わせないと身体の全機能に障害が出る、
  未解明の病気。

・ しろがねは銀髪の若き女性であった。

・ 更に襲い来る殺し屋達を鳴海の拳法としろがねの操るからくり人形(アルルカン)で
  撃退するも、勝は叔父に誘拐され才賀の家に閉じ込められてしまう。

・ 鳴海としろがねは反目しあいながらも勝を助けに才賀の家へ。

・ 炎上する才賀の家、勝は鳴海に教わった「道が見えた時は泣くべき時じゃない!」という
  台詞に勇気を貰い、自分を狙った叔父ともどもなんとか
  家の地下にある地下水脈を使って火事を消そうとする。

・ 崩れる家、そこに鳴海が現れ勝をしっかと抱きしめ崩れるガレキから助けてくれるが、
  勝が目を覚ますと、勝をがっしりと抱きしめた片腕だけを残して
  鳴海は消えていた。

  かつての名場面。


からくりサーカス当時はサンデー買ってて確か全話、最終回まで読んでたので、
この辺で真ん中じゃなかったっけ?(実はかなり勘違い)と思い、
時間感覚で1時間ちょいだけど「そろそろ終わるのかな?」と思ってたけど、
全然終わらなかったので
「アレアレ?次のちょうどいい区切りのタイミングなんてあったかな?」
と思ってました。


・ 加藤鳴海は死んでいなかった。
  アメリカのゾナハ病患者施設で目を覚ます。
  (片手は義手に)

・ 事故のショックで加藤鳴海には記憶がなかった。

・ 加藤鳴海には、生命の水(アクアウイタエ)の最後のひとすくいが使われ、
  その生命を助けたという。
  ”しろがね”ギイ・クリシュトフという男と
  そして最古のしろがねルイ(?名前忘れました⇒ルシール)というおばあさん。

・ ”しろがね”とは個人名ではなかった。

  ゾナハ病をまき散らすオートマータ(自動人形、意志を持ち自律的に動ける)の集団、
  「真夜中のサーカス」に対してかつて襲われ、
  子供を殺された上にゾナハ病にかかって死にかけたルシールに対して、

  突然現れた仮面の男の
  「このまま死ぬか、あるいは死ぬことの出来ない身体になってオートマータと戦うか?」
  との選択に「戦う」ことを選んだ後、

  「やわらかい石(アクアウイタエを作り出すことが出来る)」により
  アクアウイタエとなった井戸の水とそこに飛び込み溶け込んだ仮面の男自身の記憶、
  このアクアウイタエを飲むことにより
  ・ しねない身体
  ・ 銀髪、銀の瞳
  ・ オートマータに対する憎悪と戦い方(からくり人形の操り方)
  を受け継いだ者達の総称だった。

  ※ しろがねは5年に1歳しか歳を取らないという。
    ギィは100歳以上、ルシールは200歳をゆうに超えている。

・ 真夜中のサーカスは、かつてフランシーヌ人形というオートマータを作った”造物主”、
  フランシーヌ人形が笑えないことに絶望した造物主に対して、
  フランシーヌ人形は更に自分を笑わせる為にオートマータを増産(最古の4人、など)、
  そして造物主の「人間が苦しむ姿が一番おかしい」という言葉を信じ、
  人々を殺し、そしてゾナハ病をまき散らして回る集団だった。
  
  200年の過去、ルシールの街を襲って以来、その行方はつかめていない。

・ 真夜中のサーカスのオートマータ達は、
  「人間になればフランシーヌ人形を笑わせられる」と
  アクアウイタエを作る「やわらかい石」を探していた。

・ しかし最近、アクアウイタエのある場所を知りそれを狙っていると。
  ※ 過去の井戸のアクアウイタエは、鳴海に与えた最後のひとすくいで枯れてしまった。

・ 真夜中のサーカスは中国のある山に向かうという情報を得たしろがね達、
  ※ アクアウイタエを飲んだ鳴海ももうしろがねの1人、ゾナハ病も治っている、
    ただし他のしろがねと違い、髪は銀髪にならず目も銀色になっていない。

  中国のある山へ向かうとそこは鳴海がかつて中国拳法を学んだ場所だった。

・ 師匠の元へ行くと、アクアウイタエの流れる泉が見つかる。

・ 師匠もゾナハ病にかかっている。

・ そして師匠が「かつて祖先がおかした過ち」として語り始める。

・ この山には白銀(バイジン)、白金(バイイン)という兄弟がいた。
  ※ どっちが兄でどっちが弟か良く分からなくなってしまったので、
    白銀(バイジン)が兄、白金(バイイン)が弟、ということで。

  2人はからくり人形作りを極める為に、フランスの錬金術士の元へ向かう。

・ そこで「フランシーヌ」といううら若き乙女と出会う。
  フランシーヌは孤児達を育て、お金を稼ぐ為に自分の髪まで売るという
  優しい娘だった。

・ フランシーヌの笑顔に恋に落ちる白金(バイイン)、
  しかしある日フランシーヌの行動に惹かれた白銀(バイジン)とフランシーヌは結婚してしまう。

・ 嫉妬に狂った白金(バイイン)は、フランシーヌを力づくでさらい、
  白銀(バイジン)が2人を見つけるまでに9年の年月が流れる。

・ やっと見つけたフランシーヌは、伝染病でオリの中に隔離されてしまっていた。
  白金(バイイン)は「どんな病気も治せる薬、やわらかい石」を作り、
  フランシーヌを救おうとしていた。
  同じく白銀(バイジン)もフランシーヌを救おうと「やらわかい石」の研究を始める。

・ やっと出来た「やわらかい石」を持ってフランシーヌの元へ向かう白銀(バイジン)、
  しかしオリには伝染病を恐れた者達によって火が放たれていた。

・ なんとかフランシーヌを助けようとする白銀(バイジン)、
  しかしフランシーヌはそれを拒む。
  「9年も白金(バイイン)と一緒にいたということは・・・あなたにも分かるでしょ」
  (つまりHぃことをされてしまったと・・・)

  「白銀(バイジン)の顔を見れただけで満足、このまま死なせてほしい」
  と願い、そして死んでしまう。


・ その後、白金(バイイン)はフランシーヌに似た人形、オートマータ(自動人形)を
  作り出す。
  フランシーヌ人形の髪には本物のフランシーヌの髪が植えこまれている。
  しかし、自分が好きだったその笑顔をみせることが出来ないフランシーヌ人形に
  絶望した白金(バイイン)はフランシーヌ人形の元を去り、
  残されたフランシーヌ人形達は
  「真夜中のサーカス」となって「フランシーヌ人形を笑わせる」、
  ただそれだけの目的のために人間を殺して回っていた。

  白銀(バイジン)はその事実を知り、自分達の行為を悔やんで
  井戸に身を投げた仮面の男だった。
  ? もしかしたら井戸に身を投げたのは白金(バイイン)で
    なんか策略があったのかも知れないけど、そこはちょっと把握できませんでした。

・ そして現代へ戻る。
  オートマータ達がこのアクアウイタエの流れる泉を狙って襲い掛かってくる。

・ 師匠、鳴海、師匠の娘、ギィ、ルシール達でオートマータを撃退するがキリがない。

・ この時師匠のゾナハ病の発作が起きる。
  「泉の水を飲んで!」と懇願する娘に対して、
  「自分は人として生きて人として死にたい」とそれを拒否する父、

  そして自分に巻きつけた爆薬でこの泉を地中深くへ沈めてしまう。

・ しろがねの司令「フェイスレス」から通信が入る。
  「真夜中のサーカス」の拠点が現在、その山の頂上にある、と。

・ 衛星軌道からの人工衛星によるレーザー攻撃でゾナハ病の元であるゾナハ虫ごと
  「真夜中のサーカス」を焼きつくす為、
  鳴海達に彼らの足止めが命令される。

・ そして上空の人工衛星に気づいたオートマータ達が空へ向かったことを知った
  ギィは自らのからくり人形「オリンピアの恋人」とともに上空のオートマータ撃退に向かう。

・ 鳴海達は「真夜中のサーカス」本拠にて、
  最古の4人を倒し、とうとう悪の親玉である
  フランシーヌ人形にたどり着くが・・・

  「私はフランシーヌ様に作られた偽物です。
  かつて真夜中のサーカス達が人を殺して回ることに疲れた
  フランシーヌ様はしろがね達のあやつる人形の部品に書かれた文字から
  その人形師に自分を殺させようとその人物の元へ向かいました」

  ※ オートマータ達には、「自分で自分を殺せない」制約があるらしい。

  またしてもフランシーヌへ辿りつけなかったショックで怒る鳴海、
  フランシーヌ人形の偽物を一撃の元に葬り去る。

  そして人工衛星からのレーザー攻撃で
  「真夜中のサーカス」は壊滅する。

・ フランシーヌ人形の偽物が残した部品には
  「作・才賀アンジェリーナ」
  と書かれていた。

・ そして同日の日本
  仲町サーカスに身を寄せる才賀勝としろがね「エレオノール」(本名)は、
  海岸に流れ着いたギィ・クリシュトフを見つける。

~ Fin ~


めっちゃ長いっす。
これでまだ半分だから( ´ー`)

漫画描いてる時点でここまで伏線色々張りながら
それを回収していった藤田和日郎先生もすごいけど、
3時間ちょいでこれだけの大作を舞台化したカプセル兵団団長吉久さんもすごいわ( ´ー`)

あらすじザーっと書いてるだけでは分からないんですが、

・ からくり人形アルルカンやオリンピアの恋人を操るしろがね達と
  その操作で動くアルルカン達の動きのかっこよさ

・ 鳴海の中国拳法のダイナミックさ、アクションのかっこよさ

・ 迫り来るからくり人形やオートマータの異形ぶり

など、ビジュアルイマジネーション演出でもう描ける限りを描いているという。。。

その上でアクションシーンだけにならず、
ちゃんとドラマチックパートを盛り込んでるんだから泣けてしまう・・・


上映後、「からくり編」についてのトークショーがあり、
2012年の本作上演時点での苦労やら色々な裏話やらが聞けて
カプセル兵団ファンの自分はおおいに満足でした。


で、まだ後編「サーカス編」に続くんですけどね。

マルコビッチ

これの原作、大好きっす!泣ける!

2014年10月12日 17時03分

itomasa7

当時うしおととらをあんまり読んだことなくって、「からくりサーカス?そんなの面白いの?」って思いながら読み始めたんですよね。鳴海兄ちゃんが腕だけ残して消えてしまったり、勝が勇気を奮い立たせて戦える男になったり、あとはストーリーがめっちゃ色々な方向へ展開するのが面白かったですねえ( ´ー`) 月光条例は数話読んでサンデーごと切っちゃったんですよねえ・・・

2014年10月12日 17時58分