2014年09月22日 22時05分
映画【インザヒーロー】感想※ネタバレ
同日映画3本目(1本目開始からもう6時間近く経過)と、
かなりヘロヘロだった事もあり、
かなり涙腺が緩んでいたのか、前半からも号泣ショーになってしまいましたが、
ある意味これが一番泣けるお話だったかな。
さらにアバウトにざっと概要。
【内容】
・ スーツアクター(特撮ヒーローのスーツを着て戦う中の人)にして、
スタントマンでもある本城さん(唐沢寿明)、
戦隊物ドラゴンフォー(何故か4人組)のレッドを務めている。
アクショングループHAC(本城アクションクラブ?)のリーダーなので
通称「リーダー」。
そしてとうとうスーツアクターとしてではなく
俳優(アクション俳優)としての仕事が来る。
それはドラゴンフォーのレッドの暗黒面ブラックの役。
・ 喜びいさんで別れた妻にその旨電話するが、
当日脚本の読み合わせに行ってみると
その役は本人たっての希望という事で
若手アイドルスターに奪われていた。
・ アイドルのマネージャーは本城のかつての知り合いで
本城のアクション/殺陣師としてのすごさを認めていた。
アイドルは今ハリウッド映画の日本人俳優オーディション中という事もあり、
「ぜひ本城さん、殺陣を教えてやってください」と頼むが、
アイドル「自分がやりたいのはこんな子供向けアクションじゃない、
ハリウッドなんだ!」
とかなり小馬鹿にした様子。
・ このアイドル、特撮戦隊ものの俳優をやる事になったものの
番組自体および変身後の特撮ヒーローというものを
まったく馬鹿にしていてしかもそれが
態度に出ているかなり嫌なヤツ。
ロケ弁も3つも取っていく。
・ それでも本城は、殺陣、アクションについていくつかのアドバイスをしてくれる。
まず脚本をちゃんと読む事。
※ 自分の出てくる場面と関係なく、話の筋やキャラの特徴を掴む為。
そして、他のスタッフ(演出や大道具、小道具、その他の人)が
やっている事をちゃんと理解し、敬意を持つ。
何より、アクションは(相手の)リアクションあってのもの、
1人でやるんではない、という事をちゃんと理解して
何より「練習」する事。
しかし、アイドルは特撮もののアクション担当の言うことなど
小馬鹿にして真面目に聞かない。
・ ここで何故か車で松方弘樹登場(松方弘樹役として)。
本城は知り合いらしく挨拶、
その他のメンバーももちろん挨拶。
・ HAC仲間のスーツアクター達は本城さんのすごさを
アイドルに教えようとするがまったく理解してくれない。
ただ、自分もやった事のあるゲームの
モーションキャプチャ(動作をゲームに取り込む)の
仕事も本城さんがやっていると知ると初めて少しだけ尊敬の念を持つ。
そしてデブ(HACメンバーの1人、スーツアクターよりも声担当)、
本城さん、アイドルの3人で飲みに行く。
・ 店員の「アイドルの○○さんですよね?後でサインもらえませんか?」
の一言に「人違いですよ」と断ってしまうが
その態度を本城さんに見咎められ
本城さんが持ち込んだ色紙にサインを書かされる。
※ 実は本城さん自身が娘から頼まれたものだった。
そしてかなり酔った頃、本城さんに「夢はあるのか?」と聞かれ、
つい「ハリウッド俳優になってアカデミー賞を取る事」と答えてしまう。
そんなの無理だと笑うデブ、それに怒り
「人の夢を笑うな!立派な夢だろ!」と言う本城。
・ そして家に帰ったアイドル、何故か家には
ハーフの小さい弟と妹がいるだけで
アイドル「今日は○○のお弁当だよー」と
3人で遅いお食事。
そう、アイドルは小さい弟妹の面倒を見ていて
ロケ弁を3つ取ったのも、この子達のご飯の為だった。
・ ちなみに本城さんは何十年というアクション俳優歴の中で
首を痛めていて、元妻もそれを心配している。
・ 更にちなみに元妻にはマッサージチェアを祖母に送ってくれるほどに
元妻にいれあげている彼氏に近い人間がいる。
・ その頃、ハリウッド映画撮影では、
映画監督が「CGもワイヤーもなしで2階から受け身なしで落ちて
そのまま4分半のアクションで敵役うん十人全員を倒す忍者のシーンをやる!」
と一人息巻いている。
それを聞いた海外のアクション俳優は「いやいや冗談で言ってるんでしょ?」と。
・ この映画の日本人出演者オーディションについて、
アイドルもなんとか二次選考に残る。
・ ドラゴンフォーのロケのアクションシーンを撮影している途中、
その映画の日本人プロデューサーが観に来る、という情報を知った
アイドルは「自分にもアクションをやらせてくれ!」と頼み込んでくる。
特撮監督は「出来るんならいいよ」とやらせてくれるが、
殺陣もアクションも独学でしか学んだ事のないアイドルは
一人ドタバタしたあげくに他のスーツアクターに怪我をさせてしまう。
それを見ていた日本人プロデューサーに
「これじゃハリウッド映画オーディションは難しいよ」と
いなされる。
・ 家へ帰りいつものトレーニングをしていると
妹が「お兄ちゃん遊んで」とからんでくるが
つい本気で怒ってしまう。
そして妹と弟に「本当にゴメン、自分は何をやってるんだ」と謝る。
・ そして、アイドルは本城の元へ行き、
「真面目にやるので、1からアクションを教えてくれ!」と。
本城「殺陣は受け身3年といって、まず受けることを覚えるだけでも
3年はかかるものなんだぞ!」
とは言いつつ、練習に参加させてくれる。
今まで散々小馬鹿にしてきたHACメンバーに頭を下げて仲間に入れてもらい、
真面目に練習を繰り返すアイドル。
・ そして本城さんとの飲みの場で、
アイドル「かつて弟、妹、自分が母親(アメリカ人?)に捨てられた。
だからこそ自分はハリウッドスターになってアカデミー賞を取って
その場で言いたいんだ。
大変だった事もあるけど今は幸せに暮らしている、
母親の事も全然恨んでいない。
もし出来る事ならまた家族一緒に暮らしたい。」と。
※ 父親は多分亡くなっている。
と自分がハリウッド映画オーディションにかける理由を明かす。
・ そして練習の甲斐もあって、オーディションでのアクションが
認められ最終選考にも残る。
・ ドラゴンフォーピンク(中はおじさん)の結婚式、
HACの仲間として打ち解けたアイドルも参加しての
式のイベントは大成功で、
二次会も終わり、ピンクの人夫婦は酔っ払って帰り、
メンバー「3次会どうしよっか?」
アイドル「自分は事務所から連絡があったんで(嘘)・・・
いえ、本当は自分弟と妹の世話をしなきゃならないんで
帰ります」と。
本城「話は聞いてるよ、お前が弟さん妹さんの世話をしてるんだってな」
メンバー女子「じゃあこうしましょう!」
とメンバーでアイドル宅へ押しかけ、
メンバー女子の手料理を弟、妹へ振る舞う事に。
思わぬ来訪者に驚く弟、妹(喜んでる演技はあったかなー?)。
そこへ現れるマネージャー
マネージャー「オーディション、合格したよ!」
感激のアイドル、そしてメンバー達。
・ しかし、翌日、本城さんの元へ
グリーン役のマッチョマンが訪れ
グリーン「昨日のアイドルのオーディション合格を聞いて、
やっぱりこの世界、上に上がれるヤツは決まってるんだ、
と思いました。
自分は無理です。もう諦めて田舎に帰ります。」と。
・ アイドルはハリウッド映画でも必死でアクションを頑張り、
なんとか自分の出番をこなしていく。
しかし、ここで例の映画監督の「CGなし、ワイヤーアクションなし、
直接地面に受け身なしで落ちて~」の件に恐怖した
海外のアクション俳優は国へ帰ってしまった。
そして、プロデューサー達は「CGとワイヤーアクションありにOKしろ!」
と映画監督に迫るが、断固としてOKしない映画監督。
そしてとうとう、「だったら日本のシーンまるごとなしでいいんじゃね?」
と日本シーン自体を削る話まで出てきてしまう。
※ そうなるとアイドルが折角オーディションに受かり、
頑張ってきたシーンの全てがカットに。
ここで先の日本人プロデューサーが映画のポスターを観ていて
ある事を思いつく。
日本人プロデューサー「そうだ、本城で行けるんじゃないか?」
・ そして本城に日本のアクション俳優として、
ぜひこの映画の場面を演じて欲しいと願い出る。
・ アイドルが頑張っている映画を守る為
・ グリーンに「頑張れば道が開ける事」を見せる為
・ そして日本のアクションを志す人はみんなスーツアクターになる、
日本にアクション俳優という道はない、という常識を覆したい、
とこれを了承する本城。
・ 元妻にその報告に行くが、あまりに危険なシーンの話を聞き、
「あなたの首がもたない!」と
この話をなんとか断るように言う元妻。
そして本城が断らない事に腹を立てて追い返してしまう。
・ アイドルもあまりに危険なシーンの話に、
アイドル「自分の為だと思ってるのならやめてください!
これは危険すぎる!」
と本城を止めに行くが、
本城「勘違いするな、これは自分の夢だ!」
といさめられる。
・ HACメンバーは
「練習する期間が足りなすぎる、それでもきっと本城さんは
やると言うだろう、ならば・・・」
と、日本人プロデューサー達に連絡を取る。
・ そして撮影当日
楽屋にて白い忍者衣装で出番を待つ本城。
・ その頃、自分に入れあげている男とレストランで食事する元妻。
男(ミッチー、まさかミッチーがこんなキャラで出るなんてね)
「自分の仕事はどこでも出来るんです。
それにこう考えてください?○○さん(元妻)は薬局を
やられていますが、あの土地にマンションを建てれば
その上がりだけで○○さんは働かなくても暮らせるようになりますよ。」
元妻「でも、あの地域にはお医者さんに通えないおじいさんおばあさんも
いるんです。私がいなくなったらそういう人は誰を頼ればいいんです?」
男「それを考えるのは国の仕事ですよ」
元妻「○○さん(男)は、命をかけて仕事をする人をどう思います?」
そして妻は席を立つ。
タクシーを止めようとするが止まらず、そこにアイドルの
バイクが現れる。
・ 本番に呼ばれ楽屋を後にする本城。
ロケ会場へ向かう途中、共演する忍者の一群と出会い挨拶するが、
それは松方弘樹およびHACのメンバーだった。
松方弘樹「いつも斬らせてもらってるからたまには
斬られてやろうかと思って」
HACメンバーも熱い眼差しを向ける。
HACメンバーは、せめてもの想いで自分達も本城の撮影に協力しようと
決めたのだった。
・ そしてロケセット、3階建ての建物。
最上階に白忍者本城が立つ。
聞いていた以上の高さ、そして危険度にしばし躊躇する。
そこへ妻と娘がかけつける。
それを見た本城はうなづきを返すと、
本番開始OKの合図を送る。
・ そして3階からまず2階へ飛び降り、そこですぐに
相手忍者松方弘樹との殺陣。
この殺陣で松方弘樹に蹴り落とされ、
受け身なしで一階へ。
そこへ襲いかかる黒い忍者。
しかし白忍者は倒れたまま動かない。。。
※ 見ているこっちは「やっぱり故障してしまったのか!」と思ったが
剣が刺さる瞬間に立ち上がり、
黒忍者達をバッタバッタと切り倒す。
そしてここから何十人という忍者たちとの大立ち回り。
・ そして、あらかた倒した、と思った所へまた
ボス忍者松方弘樹と数人の仲間。
対峙し、「いざ!」と思った所で白忍者が倒れかける。
※ 「ここで倒れるのか!」と思わせて
なんとかふんばり再びアクション
火矢に追い立てられ全身燃やしながら
※ るろうに剣心の志々雄のようだ・・・
なんとか全員を討ち、そして池に飛び込む白忍者。
そして立ち上がり、、、
「カット!」の合図
全員の歓声があがる。
・ しかし、この後再び池へ倒れこんでしまう。
慌ててかけつける元妻。
※ そして本映画が成功したかどうかについては語られず
病院の場面。
医者「この首の状態で自分は絶対に今の仕事を辞めなさい、といいますね」
元妻「私もずっとそう思ってました。でも、あの人は聞いてくれないんです。
だから、ずっとそばで見守る事にしました。」
と部屋へ入っていく元妻。
全身包帯だらけの本城。
首が一番ひどそうだが、手脚も打撲骨折などしているのか、
ギプスがハメられている。
しかし本城は元気に「ほら!もう腹筋だって出来るんだぞ!」と無理してみせる。
~ Fin ~
スタッフロールと日本のスーツアクター、スタントマン達の名場面が流れて、
そして場面変わって
海外らしき場面で撮影明けのアイドル登場、
海外の女子達がサインを求めると「OK、OK!」と気軽に応じるアイドル。
※ どうやら映画の成功から海外のスターになるまでに成功した模様。
そして女子達に混じって1人の女性が近づいていく。
アイドルが顔を見て、涙混じりの笑顔になり・・・
※ きっとかつて自分達を捨てた母親
~ 本当のFin ~
演劇、その中でもアクション関連の演劇を結構観ている自分にとって
スーツアクターやスタントマンの人達のお話や、
アクション、殺陣に関わるお話など、
本城の語るそれは聞いていて「きっとこれが真実なんだろうなあ」
と感じられるリアルさがありました。
唐沢寿明ってかつて特撮系をやってたんでしたっけ?
そうじゃないとしたら今回はかなり身体作ってきたなあ、
と感心します。
最後の最後でアイドルが本当にハリウッドスターになるとか
ベタベタな展開ですが、
こういう泣かせる物語もタマにはいいかな( ´ー`)