itomasa7の日記

2014年09月06日 23時57分

【攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone】感想(※ネタバレだけど自分も理解できてないのでネタバレじゃないかも)

PlayStation Storeにてレンタル。

border:1、2、3、ときて4で総決算という形を狙ったのかと思うけど、
はっきりいって今回内容がいきなり分かりにくすぎる・・・
(理解できないまま映像的に話だけ進んでいくのでほんと困った(´・ω・`))


1から3までが「(つまらんけど)まあ、話は分かりやすいかな」
ぐらいだったのに対して、いきなりそれらのエッセンスを全部盛り込んで
「これでもか」ってぐらいにゴチャゴチャ複雑化させたのは、

結局”攻殻機動隊ARISE”がborder:3まで
全然評判上がらなかった事への最後の打開策のつもりだったんだろうか(??)


黄瀬監督&冲方丁(うぶかたてい)脚本、
どうにも攻殻機動隊の看板を背負うには
最後まで物足りなかったわ(´・ω・`)
(音楽のコーネリアスは嫌いじゃないけど)

2回目視聴して
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監督が黄瀬さんじゃなくて工藤さんになってたけど、元から?
あるいはborder:4で監督変えた?
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エヴァQが「これ本当にこの先考えて物語作ってる?」的な分からなさ、だとしたら
攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Aloneは、
「最後なんだからちゃんと整理して物語つくんなよ」的な分からなさ、かな。




※ border:4開始時点まだ素子達は公安9課入りしてない。

(border:3で出てきた)クザン共和国系の水企業と日本との協力関係の締結パーティ、
そのビルの外は「水を貧困層へ」みたいな看板持ったデモ隊と
その防衛の為の警官隊とに囲まれてる。

※ ARISEの世界観では日本の持つ(?)水、とそれを必要とする
  クザン共和国、みたいな関係ができてる模様(あるいはクザン⇒日本?)

  よく分からん。


で、いきなり警官隊がデモ隊の民間人へ発砲を始める。


警官隊の電脳がハックされたものと考えるが、

素子は「これほどの同時大人数電脳ハックなどありえない、
これはウィルス化されたパッケージへの感染によるもの」と推測する。

※ border:1か3あたりから「パッケージ」という言葉が
  多用されるんだけど、この定義がイマイチよく分からない。

  あと「スターター」とかも。


で、誰がウィルスの出処かを調べ、
この時点でクザン共和国の研究者に辿り着いたのか、
素子がビルへ侵入しこいつを撃ち殺して外へ出る。

※ この時点でパーティへ出席していた防衛大臣を助ける。


ここで素子の電脳に枝をつけて
「ファイアスターターは止められない」とメッセージを送ってきた
義体少女エマ(border:3に出てきてた)を取り押さえる。


公安9課荒巻の元へエマを連れてきたが、
「エマの身柄をよこせ」と
陸軍ホズミ大佐達がやってくる。

荒巻「エマの身柄は既に501部隊の管理下にある」

※ ここもよく分からないんだけど
  ・ 501部隊(素子が元所属していた組織)
  ・ 陸軍(ホズミ大佐が所属、border:3でクザン共和国の水カルテル達と色々画策してた)
  は敵対に近い関係にある模様。


で、荒巻課長から素子達へエマの501部隊への護送任務を与えられる。


護送中にエマが
「プログラマは海に行く事すら出来ない。
昔ガラス職人は海外へ行こうとしたら、目を潰された。」
と、自分がある部隊の専属ハッカーで自由がない、
そこからの「亡命」を求める、と発言するんだけど、

この亡命行為だけの為にわざわざ警官隊をハッキングし

※ ここまでのやりとりで分かるんだけど
  実際にはハッキングではなく、
  ゴースト(心)に擬似記憶(ニセの記憶)をかませる、という形らしい。
  (それまでは不可能とされていた超技術らしい。)

虐殺行為を行わせた少女に怒りを覚えた素子は
少女の電脳と直接接続し、
亡命理由その他の情報を取ろうとするんだけど、
そこで少女エマの中にいたもう1つのゴーストであるカカシ
(本名モなんとかジュニア、名前が思い出せない・・・)

※ なんかの童話に出てくるけど、
  少女がブリキでモなんとかジュニアがカカシらしい。

  で、少女エマの頭の中に2人のゴーストが共存している状態。

に電脳の逆ハックをしかけられ、あやうく頭をふっとばされそうになる。


で、501部隊で少女の電脳について更に調べようとするんだけど、

まず、少女は電脳化反対派(特別な病名がつけられている)で、
実際少女は電脳化している訳ではなく、
旧世代のニューロチップなどに意識の一部を
ゴーストダビング(意識のコピー)してるだけで
既に少女のオリジナルは死んでいる模様。

カカシの方も同じような立場らしい。

※ 少女エマ達としては、
  電脳化してしまったら、
  そこに改ざんされた記憶などを入れられても
  これは本当の自分の記憶なのか判断がつかなくなる。
  それが嫌らしい。


501部隊と陸軍それぞれに有能なハッカーとしてスカウトされた
少女エマとカカシはお互いに出会い、
自由になる(「海に行きたい」との事)為に今回の行動に出た模様。


で、すごいハッキング能力を持つ少女エマ&カカシが
トグサと501部隊の大多数に擬似記憶をかませて少佐達と争わせ、
トグサに運転させた車で逃げ出す、海へ向けて。


少佐達ともども海へたどり着くんだけど、
陸軍ホズミ大佐のヘリから狙撃され少女エマは破壊される。

しかし、元々が旧世代ニューロチップにゴーストダビングされた
意識なので次に別の多脚戦車にゴーストを(コピーでなく)転送する。

2回目視聴して
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コピーではなく転送
じゃなくて、「転送でなくゴーストダビング!?」って素子が驚いてた。
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そして更に海を目指し、
更には多脚戦車から人型アンドロイドにまでゴーストを移し、
そしてそれすらもホズミ大佐達陸軍の用意した
潜水艦からの狙撃で破壊される。


その後、ホズミ大佐達は「水カルテルの連中にうまい言っておかないと」
と逃げようとするが、謎の狙撃を受けヘリ撃墜。


ホズミ大佐は「水カルテルの連中の怒りを買ったんだろう」と
公安9課に身柄の保護を求め、
代わりに少女エマ達の事情について全て説明するという。


で、荒巻課長から
「助けた防衛大臣から感謝の言葉があった。
その上でお前たちに特務権限が発令された。」
とここで実際の素子達の求めた独立攻勢組織、公安9課の誕生。


ちなみに最後に電脳をつないだ素子いわく、
少女エマ&カカシはネットに最後の逃げ場所を求めていた
(=人型アンドロイド破壊で死んだのではなく、
ネットで生きている可能性あり、と)。

※ これはSAC 2nd GIGのクゼだな。。。

あと荒巻課長いわく、
「ホズミ大佐達を撃墜したのは本当に水カルテルだったのか?」
との事。
(素子を疑っているのではなく、別の組織では?との意味の模様。)

※ 物語途中でborder:3で出てきた
  スケアクロウ(素子がかつて義体をどんどん乗り換えて
  クザン共和国のテロリスト達のボス的立場として
  戦闘技術その他を伝授してた)と、
  この少女エマ達のパッケージ化された
  擬似記憶の話との関係も出てくるんだけど、
  それも観ててさっぱり分からなかった。
  ⇒
  2回目視聴して
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  ・ スケアクロウはカカシの事(border:3の素子はストラダスだかなんだかだった)
  ・ ブなんとかジュニアは「ブリンダジュニア」
  ・ エマは擬似記憶パッケージの天才
  ・ ブリンダはゴーストダビングの天才
  ・ 最終的に最初の虐殺の犯人は、ホズミ大佐で
    大臣(これも防衛じゃなくて副大臣)を頃す為にしかけたものだった
  ・ 敵対する2つの情報部に雇われたエマとブリンダが出会い、
    2人して最終的な亡命先として「ネット世界」を選んだ、らしい
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? そういや終わってみてアレだけど、
  「ファイアスターター」って何だったの?
  擬似記憶をかませるパッケージとかで、501部隊の兵器的なもの?


今回妙にオープニングとエンディングが凝ってたんだけど、
それも今回が最後だから、というよりはborder:4で最後に
なんとか盛り返そう、という事じゃないのかなー


しかし、その凝りようがアダとなって
ただでさえ盛り上がりに欠けた物語が
「更に分かりにくい」代物になってしまった。。。

来年2015年下期に攻殻機動隊ひさびさの長編映画をやるらしいけど、
このARISEの流れだったらちょっとやだな。

それよりは一旦終了されちゃったSACの方を再開してほしい。

※ ただ、先日朗読会でお見かけした阪脩(さかおさむ)さんが
  かなりの高齢で調子も良さそうではなかったので、
  ほんとやるなら早く映画化して欲しい。。。




自分自身良く理解出来なかったので、説明もひどいな、こりゃ・・・
(とりあえずあと2回ぐらい観てみるけど、
多分面白くなる可能性は低い・・・)

2回目視聴して
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ちょっと詳細を正しく理解出来るようになったら、
少しは楽しめたかも。
でもこれってどんな駄作も何度も観てると愛着湧く、っていうそういう感じかな?
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押井攻殻は攻殻機動隊というビジュアル系SFを世に
誕生させたという意味では画期的だったけど、
話の方は人形遣いからずっと宗教がかっててどうも好きじゃない。
(絵も妙にグロさを感じさせるし)

神山攻殻はある意味刑事ドラマ的に公安9課を人間ドラマとして描いた、
一番人間味にあふれた攻殻機動隊。
1期は好きだけど2期はどうも・・・という人も多いけど、
自分は1期、2期、SSSまで全部好き。

で、黄瀬攻殻はborder:1、border:2まで同様の
記憶乗っ取り系トリック中心にやってきたと思ったら、

border:3では更に素子が簡単に人に騙される、とか
ちょっとダメ人間性を発揮させちゃったり、
border:4では物語自体ネタ突っ込んだけど
うまく整理できませんでしたー系なダメさを観せたので
まったくダメだと思う。。。