2014年08月02日 11時13分
【映画 思い出のマーニー】感想(※ネタバレ)
ジブリ映画、ここまで堕ちたか・・・
●あらすじ
幼い頃に両親を亡くし、養子として貰われた娘「あんな」。
義理の親が自治体から「養子」の養育補助を受けてる事を知り、
「自分は他の子とは違うんだな、お金を貰って育ててるんだもん」とかなりやさぐれる。
ストレス性?の喘息持ちのあんなは療養の為、海辺のいなかの親戚夫婦の元へ。
ある日海辺向こうに1軒の廃墟と化した洋館を見つけるあんな。
そして、ある時「マーニー」という廃墟のはずの洋館に住むという
少女と出逢いすぐに仲良くなる。
で、マーニーの登場や消え去る様、廃墟の洋館がマーニーといる時だけ蘇る様などから
早い時点で「マーニーは私の幻想なの」と推測するあんな。
そして、洋館の過去の話をある老婆から聞く。
かつて老婆が若い頃、あの洋館にはマーニーという友達の少女が住んでいた。
マーニーは唯一自分に良くしてくれた青年と結婚し1人娘を産むが、
青年は事故で亡くなり、そのストレスから精神的にまいり療養所に入ったマーニーは
自分の娘を育てる事が出来ず寮制の学校へ預ける。
何年も経って再会した娘は、療養の為とはいえ自分を
何年も放置し続けた母親マーニーを恨み、
すぐに家出し知り合った男と結婚し娘を産む。
しかし両親そろって事故で死亡。
その娘(まだ1、2歳?)があんなだった。
あんなを引き取りおばあさんマーニーは大切に育てようとするが、
娘を失った心労からすぐに体調を崩し亡くなってしまう。
あんなが見た少女マーニーとの出来事は全て
おばあさんマーニーが幼子(おさなご)あんなを引き取って育てている時に
寝物語に話してくれたマーニー本人の想い出話の出来事だった、
それを幻想のように見ていたという事を知るあんな。
マーニーとのひと夏の想い出により人間として一回り大きくなったあんな、
迎えに来た義母が「実は自治体から養育補助を受け取っている」と言っても
「いいよもう、おばちゃんがあたしを愛してくれてるのは本当の事だし」と。
で街へ帰るで~ Fin ~
●思った事
・ 最初からずっと「アニメ映像と声が全然合ってない」と感じた。
「ジブリってほんと声優嫌うけど、ここまで絵に声合わせられない人達を
使うのはさすがにどうかと・・・」というレベル。
老婆役の黒木瞳ぐらいかな、普通の役者でまだマシ、というレベルだったの。
それに比べて甲斐田裕子さんは立派に声優だったわ。
・ 早い段階で観てる自分は
「マーニー=あんなを残して死んだ母親が許しをこう為に現れた姿」
だと思ってたけど、実は更に上のおばあちゃんだったのね。
自分の推測とのズレのせいもあるんだろうけど、
「じゃあ、両親の物語は?」とめちゃくちゃお話を薄っぺらく感じてしまった。
・ 物語が特に盛り上がりを見せないまま、いきなりの号泣ショー(観客を泣かせようとする)場面、
はっきりいってまったく心にひびかなかった。
・ その上、何故かいきなり「実は自治体から養育補助を貰ってる」と告白し始める義母、
まるであんなが何に葛藤してたか知っていたかのように。
もう少し張った伏線のうまい回収方法があったんじゃないかなあ、
あるいはそんな伏線回収しなくても良かったんじゃない?
(将来、「あなたが大人になった日の為に貯金してた」とでもすればいいんじゃ、と思った。)
・ あと、観客が「あ、マーニーってあんなのおばあさんなのね」と
とっくに気づくだけの情報提示したさらに後の方でやっと
あんな本人に「あ、あたしがマーニーのお孫さん」と気づかせるイベントあったけど、
物語の構成(脚本)段取り悪すぎだろ、と。
観客自体の気付きと同タイミングでクライマックス的に盛り上げればいいものを・・・
・ 「風立ちぬ」では、1人の青年が飛行機に描き続けた夢と戦争、
恋とその終わり、を大作感を出さずとも見事に表現してたと思うんだけど、
これは何を表現したのかしら。
ネットで評判悪いのは知ってたけど、これはいつもの「ジブリ作品」の
脚本レベルに達してないと思う。
どこがクライマックスかも良く分からない流れに、
「そろそろ終わってくれる?」と時間の方を気にしたわ( ´ー`)
脱宮﨑駿、とかかっこいい事言ってたけど、
こんな映画ばっか作ってたら
さすがのジブリも潰れると思う。
さあ、今日はまだ後2本映画観るので次こそは・・・