インタビュー

海月ちゃんをお姫様だっこしたいんですが

人体実験の結果、獣の遺伝子と人間の遺伝子の融合に成功した時代。
組み合わされた人間モドキ(コーディネータ)は高い知能を持ったペットとして、ブームとなる。
むろん、人権団体などは抗議の声を上げたが、世の中に流れる大金の前では瑣末ごとであった。





頭にネコ耳を生やして、履いているパンツには尻尾を通す穴が開いていて、
そこから長い尻尾が揺れている。
顔立ち、体は、ネコ目で瞳の色が青色という以外は人間のそれと変わらない。

ご主人様から頼まれたのか、重そうな買い物袋を抱えてフラフラと歩いていた。
抱えている買い物袋で顔が隠れてしまうほどの、小柄な体格だが、
前が見えなくても自慢の耳で、誰ともぶつからずに歩いている。
ちなみに身長は150cmあるか、ないかだろうか。

「おい!!そんなフラフラしてたら危ないだろ!!」

いきなりヒョイと買い物袋を取り上げる人物。
何事かと思いその人物の顔を確かめると、

「なんだウルフかや。」

「なんだじゃねーよ、くらにゃるこ。」

同じコーディネータの、こちらは体格こそは人間であるが、
たくましい筋肉、服から出た部分はフサフサとした毛並みに覆われていて、そして尻尾と耳。
狼がベースにされているコーディネータである。

「たっく、最近は俺らの事を『混ざりもの狩り』とかあってんだから、危ないだろうが。」

ウルフと呼ばれたコーディネータは『狩り』の対象にはなりそうに無い印象だが、
くらにゃるこの方は小さく、如何にも『獲物』としては恰好である。

「一緒に帰ってやるから、さっさと付いて来い。」

「疲れて歩けそうにありんせん。」

そう言ってしゃがみ込むくらにゃるこ。

「・・・しかたねーな。」

そういって、ウルフは片手で買い物袋を持ち、
両手で掬うように、くらにゃるこを抱っこする。
俗に言うお姫様抱っこである。

「ウルフの毛並みフサフサー。」

っと、ご機嫌にウルフの首に頬擦りするくらにゃるこ。

「くすぐったい!!落とすぞ!!」

「やーだー。」

やり取りをしながらも、くらにゃること買い物袋を軽々と持ちながら、
くらにゃるこの主人の家へと向かう二人であった。


というわけで、わっちをお姫様抱っこしたいのなら、狼さんになってくりゃれ(>、 。`フ(意味深

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