神宮寺三郎?
一人の女の話をしようか。
一人の、不幸な女の話を・・・・・。
それは、女が29才11カ月の暑い夏だった。
同居する彼氏の浮気が発覚したんだ。
来月には30才。
結婚だって考えていた。
付き合いも五年になる。
そろそろ・・・と思った矢先の出来事だった。
女は浮気を許せなかった。
女は泣きながら、同棲を止めて独り暮しを始めた。
女は結婚を考える程好きだった彼を、悔しくも忘れられずに居た。
二年後。
彼からの手紙。
「もう一度一緒に暮らそう」
女は失望した。
また、あのときと同じ、けじめの無い生活になるのがわかっていたからだ。
ここまで来て、結婚しようと言っては貰えない自分に失望した。
それから三年、プラトニックな友人関係を続けた。
ある夏の日を最後に、彼は連絡をしなくなった。
女が何回か連絡をしてみたが、連絡は来なかった。
そう、女は所詮、彼に追いかけて貰える女じゃなかったんだ。
付き合ってる五年間、女は男を追いかけた。
別れても、振り返ってしまった。
彼が追い越してくれる事は決してないのに。
ももこ
すごい文才っすね
2011年09月12日 00時17分