恋する寝台特急物語 フルムーンの旅 最終便

朝、京都を出た二人は一路、熱海に向かった。無論、道中では飲みながらの移動である。
熱海の駅前に足湯があり、そこに浸かった。早目に宿に入る事が出来たので、二人は部屋へと向かう。
「わぁ、きれか(綺麗)ね!露天風呂もある!」
今回予約したのはキングサイズのダブルベッドで、露天風呂付きの部屋だ。
「ここから熱海の街も一望できるぞ。海も見えて綺麗だな。お茶でも飲もうか」
「うん、淹れるね」
「この後どうする?」
「そうね。ちょっと散歩ばしたかね。山の上やけん、良い運動になるたい」
「そうだな。砂浜ヘ行って見るか」
「そうね。そげんしようか」
二人はお茶を飲み、部屋を出た。
宿を出て少し歩いたところで、とわこが腕を組んで来た。
「どうしたんだ?急に」
「うふっ。18歳の夏を思い出したとよ」
「ああ、そういえば駅ではぐれないように腕を組んだな」
「たまにはね」
「すまんな、とわこ。俺が忙しいばかりにデートにも行かずに」
「良かよ。博也さんがおってくれるだけで良かと」
砂浜に着いた。もう、日が落ち始めていた。
「こげんして旅行出来て良かった」
「俺もだよ。とわこが喜んでくれて良かった」
陽は徐々に水平線ヘと消えて行った。
宿に戻り、食事を食べ部屋に戻った。
「風呂に入るか?」
「なんか恥ずかしか…けど入る」
二人は露天風呂に入り、熱海の夜景を見ながらゆっくりと時間を過ごした。
翌朝、二人は東京に戻り、家に着いた。
「博也さん、いつも有り難う」
「こっちこそ有り難う。愛してる…よ」
博也もとわこも顔を真っ赤にさせるのだった。

ーENDー

後書き
ここまでお読み下さった方に最大の感謝を。忙しくて書けなかったと言うのは言い訳ですw本当はこのシリーズの本当の最終作があるのですが、間に合わず…。
Xではこんな長文、書けないからねぇ…。んで書き始めが2019年だったw
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