恋する寝台特急物語最終便

博也、とわこ35歳。2月。
二人は寝台列車に乗っていた。
「寝台列車は落ち着くね」
「そうだな。俺達が出会ったのもこの列車だよな」
「そうね。もう17年。こい(これ)がなかったら私達、結婚もしとらんね」
「とわこ、一緒に居てくれて有り難う。寂しい思いをさせてばかりだな」
「よかよ。博也さんはいつでん(いつでも)優しかけん、、心配せんちゃよかよ」
「じゃあ、飲もうか」二人はビールを開けた。
「ロビーカーにあるけん、行ってみんね?」
「そうだだな。行ってみるか」二人はロビーカーに行った。ロビーカーは大きい窓があり、景色がのぞめた。
「はい。眠り薬ね」とわこが出したのは値段が張るウィスキーだった。
「お、旨いやつだな」
「奮発したとよ?」とわこは封を切りながら言った。
「なぁ、とわこ」
「何ね?」
「寝台列車は無くなるが、お前への愛は変わらない。苦労をかけるかも知れないが、お前を守って行くよ」
「有り難う。私の事、好いとうてくれて嬉かよ」

テールランプが滲む。
汽笛が寂しそうに鳴る。
色んな旅人、人生を乗せて
ブルートレインは今日も駆け抜ける。
人生という旅を乗せながら…。
例えブルートレインが無くなっても
人々の記憶に残っている。
いつまでも…

尻神さく(ゲラ)

幸せなお話!
情景が思い浮かぶシーンが多くて楽しく読ませていただきました!^^*
お疲れ様でした!

2019年10月20日 23時07分

米倉恵蔵@エロセクハラミータンスキーな部長

尻神さく(ゲラ)さん 有り難うございます!ハッピーエンドが一番かと思い書きました。しばらく小説はお休みですw

2019年10月20日 23時24分

tak

お疲れさまでした。楽しませていただきました。
雰囲気はぜんぜん違うのですが、小山田いくさんのマンガ「気まぐれ乗車券」を思い出しましたよ。

2019年10月21日 05時08分

米倉恵蔵@エロセクハラミータンスキーな部長

takさん 有り難うございます!ここまで来るのに、1ヶ月かかりました…

2019年10月21日 07時56分