osamuの日記

2019年07月18日 13時50分

八甲田山と東京オリンピックと命の価値

TOHOシネマで昔の名作が1100円で観れる企画があるんですよ(午前10時の映画祭、残念ながら今年で終わってしまいます)
そこで「八甲田山」という映画を見てきました

なんというか実際にあった事件(八甲田山雪中行軍遭難事件)を元にした映画なので観てるともう苦しくて苦しくて、観てるのが辛い映画でした

観てる途中に気がついたんですけど、確か2chで鬱映画として有名って書き込みされたてなぁって思い出しました(実際にあった話なので鬱だなぁとか言って人の苦しみを面白がるのは良くないのですが…)

しかしながら、日本の体質がみてとれる映画なので汲み取れる物がとても多い作品です

特に、雪中行軍を決める会議のシーンでは
「二人とも雪の八甲田を歩いてみたいとは思わないか」(命令ではないので予算を下ろさないようにしている)と上官が忖度させようとするシーンは今の日本でも往々にしてあるわけです

そしてその事を見透かしたかのように
「人間なんてそうそう変わりはしないな」と高倉健は愚痴を零しながら酒を飲みます

そして雪中行軍が予想以上に厳しいことがわかり
「今、私は安請け合いしたことを後悔しております」と高倉健は反省するのですが、途中で辞めることは出来ず、無謀な八甲田山での雪中行軍が始まってしまうのです

もちろん八甲田山を雪中行軍する意味は合理的にあるし(日露戦争のための耐寒テストと、青森の交通がロシアによって遮断された時の連絡手段の開拓)これはやった方がいいというのはとてもよく分かるのですが、いかんせん決められたことは途中で辞められない断れないという体質が表されているのか、地元の人が「冬の八甲田山に行くのは死にに行くようなものだ」という助言をあらかた無視していきます

で、なんで途中で辞められないのかなと考えたんですけど、人の命より上司からの命令の方が大事ってことなんですよね
戦時中というのもあるのですが、やはり日本はお国のためにというか自分より何か大きなものに自分を捧げるというのが好きな体質なんじゃないかなと思うわけです
(日本人の祖先はレプティリアンの餌だったなんて陰謀論もありますが)

そこで来年の東京オリンピックが心配になってくるわけです
日本の夏は湿気が凄いのでかなり体力を消耗します
ワールドカップで外国人選手が日本に来た時はいつものプレーが出来ないほどです
プロのスポーツ選手がそうなのだから一般の海外からの観光客(オリンピック選手の家族や関係者など)が日本の夏を初めて体感した場合、体調不良だったり日射病になる可能性はかなり大きいと思います
日本人でさえ毎年、熱射病で倒れて亡くなってる人がいるんですから

いろいろ対策はするみたいですが、打ち水だったり早朝スタートだったり日傘とか(これはスタッフ向け)なんだか、ほんとに大丈夫なの?って感じです
当初から言われてますが1969年の時と同じ10月開催にしたらいいのにと言うのが、至極当然の発想だと思うのですが、もうテレビの放送権とかで動いていて決め打ちなんだから、止められずこういうことになってしまってる感じですね

しかも、タダでさえ東京は人が多いのにこれ以上に観光客集めたらホテルとか泊まるとことか大丈夫?って思いますし、1回来た観光客が日本に飽きて来なくなったら建てたホテル潰れるけど大丈夫かなとかいろいろ考えちゃいます

アメリカ人とかすぐ裁判するから、日本に息子の活躍見に来たおばあちゃんが熱射病で倒れたり、最悪亡くなってしまった場合は、日本を相手取って裁判を起こすと思うんですよね
危機管理を怠ったとして
そうならないといいですが、八甲田山みたいにならないといいなと思うわけです