新幹線恋物語9

12月になり、クリスマスを迎えた。24日はお互いに出張だったため、25日に会うことにした。進一の家で会おうと決めた。相変わらず、恵が早く帰って来て、準備を進めていた。
「メリークリスマス」進一が帰ってきた。
「お帰りなさい!もう準備出来てるよ」
リビングのテーブルには料理とケーキが並んでいた。
「おお、旨そうだ」
「張り切って作ったよ」
ソファーに座り、シャンパンを開けた。
「改めて、メリークリスマス
「メリークリスマス」グラスを鳴らした。
「これは俺からね」進一は紙袋を渡した。
「開けていい?」進一は返事をした。
「わぁ!パンプスだ!ちょうど欲しかったの」恵は笑みをこぼした。
「これは私から。開けてみて?」進一はプレゼントを受け取り、包みを開いた。
「ネクタイだ!しかもいいやつ。有り難う!」
「私も大事にするね」
料理を平らげ、静寂が部屋に漂う。進一が言葉を発した。
「2月さ、記念旅行いかないか?俺達が出会った日にさ」
「いいね。温泉行きたい」
「じゃあ、熱海にでも行こうか」
「うん。わかったよ」二人は遅くまで起きて話をした。