新幹線恋物語6

告白から2ヶ月。毎週末はどちらかの家で過ごすようになった。恵は鼻歌を歌いながら、カレーをかき回していた。昼間に出張から帰って来て、直帰だった。進一は夕方に帰って来る事になっている。
ーガチャガチャー
鍵を開ける音が聞こえた。ガスを止めて玄関へ行く。
「お帰りなさい」
「ただいま。チュッ」二人は帰って来た時はキスをする。進一は恵に鞄を渡しながら、「来週の出張は中止になった。どこか行きたいか?」と聞いた。
「そうね。でもお盆休みがあるから、家でゆっくり過ごして、お盆はどこか行きたいな」
「じゃぁ、長崎にでも行くか?」
「そうね。いいわね!あ、カレーが冷めちゃう」
「今日はカレーか。暑い時に食べるカレーも旨いんだな」
「海鮮風よ」恵はキッチンでカレーをよそう。
二人はリビングで向き合って食事をした。夜、寝室で寝転びながら旅のプランを練った。
「帰省ラッシュ前に動くか」
「そうね。行きたい所は明日考えよ?」
「じゃぁ、おやすみ」二人は寝静まった。