ごめんね、ばあちゃん
あいこはね
はっけつびょうだったんだ
おばあちゃんが
いつもおみまいにきてくれるんだ
びょういんの
しょくじだけじゃ
アレだとおもって
てりょうりを
つくって きてくれるんだよ
かぼちゃのにものとか…
キンピラごぼうとか…
ブリだいこんとか だけど
あいこは
とても よろこんでいたんだ
でもさ
こうがんざいとかの
ふくさようで
かみのけとかぬけちゃって
ガリガリにやせちゃって
ストレスたまって
イライラしてたんだろうね
あるとき おもわず
ワガママいっちゃったんだ
「もう
ばあちゃんのりょうり
たべたくない！
わたし まだ
７さいなんだから
ケーキとかたべたい！」
まちは
もうすぐクリスマスだった
そして
そこにあったりょうり
ゴミばこに すてちゃったんだ！
おばあちゃん
せなかをまぁるくして
かなしそうに かえっていった…
そのせなかをみて
あいこは はんせいしたんだ
ああ おばあちゃん
いつのまに あんなに
こしが まがっちゃったんだろ？
いままで あたしのせいで
くろうしてきたんだもんね
なんであんなこと いっちゃったんだろ？
ごめんね ばあちゃん
あした
ちゃんと
あやまろうって
おもってたんだ
でもつぎのひ
おばあちゃん
死んじゃった
となりまちの
スーパーに いくとちゅう
ダンプに はねられて 死んじゃった
おばあちゃんの みぎてには
しっかりと いちまいのメモが
にぎられていたって
【いちご
ケーキミックス
なまクリーム
バニラエッセンス】
おばあちゃん
ケーキつくろうと してたんだね
くるまが おおいからって
いつもはいかない
となりまちまでいって
死んじゃった
あいこは ないたんだ
なきじゃくった
きのうすてた
ゴミばこのなかの りょうり
たべながら ないてたって
にものとか きんぴらとか ブリとか
ぜんぶ まざっちゃてたけど
すっごく おいしかったんだ
「もう
たべられないんだもん
おばあちゃんの りょうり」
ごめんね ばあちゃん
いつも しんぱいさせてたね
ごめんね ばあちゃん
ひどいこと いっちゃったね
あんなの うそだよ
ばあちゃんのりょうり
だいすきだよ
ばあちゃん
ばあちゃん
ごめんね
ばあちゃん
祖〓たまこ〓母