いやぁ…
事故物件って、凄いですな。

五年前の事なんですが…
前住人が、自殺した後の部屋に住んでました。

別に、丑三つ時とか
真夜中じゃなくて
夜の８時ごろですよ…
部屋の中も、
電気ついてる状態。

テレビを観てましてね
要するに
極フツーの
日常の中だったんですけどね…

「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああ…」

「ぎ…きき…ぎ…ききぃぃぃぃ…」

男性の声と、女性の声がするんですよ。

【呪怨】って映画の

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…」

アレなんですよ、まるで。
最初は、
テレビから聴こえるのかな？
とも思いましたが…
３０分ずっとですよ！

こりゃ
ドラッグの
やり過ぎで（フィクションです笑）
自分が、イカレちゃったのかな？
って思ったら、ウチの愛猫が
逃げていくんですよ。
いつもなら
私に寄り添っているんですけどね…

部屋の中も
空気が重いってゆうか
細かい霧が、
シャーーーって
漂ってるような
そんな感じだったんですよね。

日曜日に…駅前で
マックのハンバーガー
食べてたんですよ。
ベンチとかじゃなくて
花壇みたいなところに
座ってたんですが
腰の曲がった
お婆ちゃんがね
近づいてくるんです。

「マーくん、マーくん」

って、言ってるんですよ。
たまたま私の名前も

【マーくん】

というあだ名が付いてても
不思議ではない名前なので

（えっ？）

とか思ったんですけど…
ぜんぜん知らない
老婆なんでね

（ああ、孫と散歩中かな？）

って、まぁ特に
気にも留めなかったんですが…

「マーくん、帰るよ。
マーくん、お婆ちゃん、先に帰るよ。
ああ…ハンバーガー食べてるの？」

って言ったんですよ！

（ええっ？！確実に…自分の…ことですやん？）

他に
ハンバーガー食ってる人もいないんでねwww
恐る恐る、
その老婆のほうをチラ見したんです。
でもね、その老婆、花壇の方を見ながら…

「マーくん、マーくん」

って言ってるんですよ。

（ああ…なるほど！）

って安心しました。
おそらく【マーくん】は、犬か猫ですよ。
散歩中だったんだけど
私が、ハンバーガーを食っているんで、
それで匂いにつられて
花壇の中に、いるんでしょうね。

「マーくん、帰るよ。
お婆ちゃん、先に帰るからね。じゃあね」

って
帰ったんです。

あれ？

帰ってるんですよ…
ひとりで！

老婆の後ろに
誰もいないんです。
孫が追いかけるでも
犬や猫が
追いかけるでもなく…

私は立ち上がって
花壇の中を
探してみました。

いない。

マーくんらしき
モノがいた形跡もない。

鳥肌…ぞわわ〜〜〜ですよ！
何なんだ？今のは…
って感じですよ。

そしてね
家に戻ったんですが
ドアを開けると、
ウチの愛猫が

「シャーーーーー」

って私の事を
威嚇するんですよ。

（うわっ！）

って思ったら、
キッチンの鍋だとかが

ドンガラガシャーン！

って落ちたんですよ。



ここからは
私の想像ですけどね…

おそらく

拾って

きちゃったん

でしょうね



【マーくん】を。



それで
猫の威嚇でビックリして
逃げていくときに
マーくんが、鍋に、ぶつかったんじゃ
ないでしょうか？







茨〓たまこ〓城