2018年08月02日 16時45分
(怪)きゃっきゃっきゃっきゃっきゃはははは!とは?
これは、
あたしが
自転車旅行した時の
話なんです。
静岡の〇〇駅の裏手に
公園があるんですけど
そこで水補給したり
洗濯したりね
まぁ洗濯物が乾くまで
ひと休みしようかな?
って思って
ごろーんと横になった。
良い天気なんだ。
まるで太陽に
包み込まれるかの様な
陽射し。
旋回する鳶の…
ぴ〜ひゅるるるるる
ぴ〜ひゅるるる
柔らか〜い風が
肌を撫でてゆく。
うまく言葉に
できないけれど
こんな感じを求めて
旅をしているんだなぁ!と、
そんな感覚を
ただ漠然と
感じていましたねぇ。
都会の喧噪に
まみれていると、
そんな何気ない感覚を
失ってしまいがち
ですけどねぇ。
目を開けると
辺りは薄暗く
なっていました。
いつの間にか
眠っていたんですね。
正直ヤバいと
思いましたよ。
だってこれから
峠に登ると
確実に途中で
夜中になっちゃう。
厭ですよ、夜中の峠道は。
でも…しょうがない!
どんどん進んで行くと…
日が暮れていって
景色がシルエットに
なってゆく。
遠くの山
ガードレール
自分までもが
まるで影絵の中に
吸い込まれていくような
不思議な感覚。
暫くすると
山肌が階段状になってきた。
場所が静岡県なだけに
『茶畑なのかなぁ?』
と思いましたね。
山の上の方から
ずぅ〜っとね
段々畑になってるんだ。
その間を縫うようにして
道が続いている。
頂上付近に
さしかかった頃には
辺りはもうすっかり
暗闇に覆われていました。
『やだなぁ!休みたいなぁ!』
と思っていたら
あったんです。
それはちょうど
車2台分
駐められるくらいの
スペースでした。
実際に
駐車場として
使っているのでしょう。
とりあえずそこに
テント張って
寝る事にしました。
どれくらいしてか
音がした。
遠〜くの方から
き、き、き、
鳥の声かなとも
思ったんですが
…違う!
それ音じゃない。
声なんだ。
きゃっきゃっきゃっ
子供がね
はしゃいでる
あの声
あるじゃないですか?
しかも近づいて来てる。
時計を見ると
夜中の2時30分なんだ。
ありえない!
山の中なんですよ・・・
きゃははは
いる。
このテントの
すぐそばまで来てる。
きゃははは
あははは
ひとりじゃない!
何人もの子供が
私のテントを
取り囲んでいる。
怖い
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ…
きゃははは
きゃははは
どんっ
どんっ
私の右わき腹
そして左肩に
衝撃があった。
ちょうど
4〜5歳くらいのね
子供の足ですよ。
それでね
踏まれたんだって
そう思いました。
恐怖のせいなのか
金縛りのせいなのかで
身体が動かない。
すると
頭と足首を
ガッと
捕まれた。
ぐ、ぐ、ぐ、
ものすごい力で
引っ張られた。
ぐっぐぐぐぐぐぐぐぐぐー!
上に持ち上げようとする。
だからまるで
自分の身体が
テントの中で
くの字に
曲がってしまって
いるような
感覚なんだ。
でも
まっすぐ寝ている感覚も
同時にある。
奇妙な状態。
苦しくて
痛くて
もがこうとする。
きゃはははは
無邪気な声なだけに
逆に怖いんだ。
叫んだ!
いや自分では思いっきり
叫んだつもりだった。
でもかすれた声を
絞り出すのが
やっとだった。
でもそのおかげか?
周りが静かになり
身体が自由に動きました。
その後2時間
私はテントの中で
身じろぎもせず
過ごしました。
ようやく夜が
明け始めたので
大急ぎで
テントをたたみ
その場を離れました。
そして
元の道に戻った時
私は愕然としたんですよ。
段々畑なんかじゃない!
それは
【茶畑】
なんかじゃなかったんです・・・
【お墓】がね
ずらぁ〜と
並んでいたのです。
つまり私は
墓の真ん中に
テントを張って
寝ていた訳なんですね。
そして
峠を下りきった処に
弥勒菩薩の
仏像を発見したんです。
【水子供養の墓】
だったんですよねぇ。
その時
不思議なんですが…
(ああ、もしかして…
遊んで貰いたかったんかなぁ?)
(寂しかったんかなぁ?)
って
怖いっていうより
悲しいような…
切ないような…
そんな気持ちに
なりましたねぇ。
供〓たまこ〓養