2016年05月22日 11時05分
時事『ストーカー、ダメ絶対』
小金井市のイベントでアイドル活動していた女性が「ファン」の男性からナイフで20回あまり刺され重体というニュース。
どうやらその「ファン」の男性は、以前からから脅迫めいたことをTwitter等でそのアイドルに送りつけていた。いわゆる「ストーカー」であったようだ。
Twitterによると、このストーカー化したファンは過去に腕時計や愛読書をアイドルに送りつけたそうだ。当然、「アイドル」と「ファン」の関係だから距離があるわけで、「嬉しい!あなたのこと好き」という訳にはならない。自分の「愛」を拒絶されたことに腹立てての今回の犯行に至ったようである。
ストーカー事件、特に傷害殺人にまで発展してしまった事件は胸が痛む。1999年に一人の女子大生の命が奪われてしまった桶川ストーカー殺人事件。その事件を元雑誌記者がまとめた『桶川ストーカー殺人事件-遺言』という有名なルポ本がある。この本はとてもショッキングな内容であった。ストーカーにいつか命を奪われるかもしれないと恐怖に怯える被害者。そして、さんざん被害者側がストーカー被害の危険性を訴えているのにも関わらず全く対応しようとせず、果てには事件後に捏造して不祥事を揉み消そうとした警察には怒りがわきあがった。当時に比べ、ストーカー規制法もでき、警察のストーカー被害の対応は進んだときいた。しかし、こうした悲劇がまた起きてしまった。事件を未然に防ぐのは難しいの承知だが、まだまだ対応が甘いのかもしれない。
それにしても、どうしてこのような「愛」が受け入れられなかったからという理由で、凶悪な犯行に及んでしまうのか。私はそこまで女性に執着心をもったことがないし、ストーカーの心理状態はわからない。よってこれは推測だが、今回の犯人のようなストーカーは「相手を思いやる気持ちの愛」より「自己愛(プライド)」を傷つけられた怒りが上回ってしまっているのかなと思う。それは決して「愛」ではないはず。なんとも残念なことである。被害者の無事と、一件でもこのような悲劇が起こらないことを願ってる。