2016年05月15日 10時38分
【おおかみこどもの雨と雪について】今さらながら完璧過ぎる母親像の息苦しさについて少し反論してみる
タグ: 映画
まず最初に、おおかみこどもの雨と雪についての話ですが結構酷い話をしますので読まれる方はご容赦ください。
これは当たり前の話ですが、事実は歪みませんが人間の記憶はもう超簡単に歪みますぐにゃんぐにゃんです、ですがココをしっかり認識してないと結構事故が起こります。
何度もヒモプラ内で言ってきた事で今さらですが、俺は細田監督の作品で何が一番好きかと聞かれたら間違いなくおジャ魔女どれみの「魔女をやめた魔女」の回だと言います、それ以後の作品は俺にとって下り坂です。
ですがその俺にとっての下り坂の作品も他の人達にはとても愛されてる作品なので決して駄作の一言で片付けられるモノでは無いと思っています、結局解釈は自由だということだと思います。
俺にはそれはなんか違う気がするという解釈がこの作品では有名になっています、それは「母親の花が理想の母親をやりすぎてて嘘くさい。」というような解釈です、最初も俺はその感想について特に違和感を感じませんでした、まぁそう思うのも無理もないなと思っていました、でも後になって気づいたんですがこういう母親像ができてしまうのは当然なんじゃないかと思ったんです。
決定的理由は冒頭部分の台詞です、「おとぎ話みたいだって笑われるかもしれません、そんな不思議な事あるわけないって、私の母が好きになった人はおおかみおとこでした。」この台詞しゃべってるのは雨です、そして映画の最後でも雨の語りで終わります、そこで思いました「これはもしかして小学校の母の日に読む感謝の作文みたいなモンで後から雨が色々調べたり聞いたりして作った話なんじゃないか」と・・・、つまりこの話は雨の記憶と伝聞によって得られた記憶の話です、要するに事実ではないのです。
そう考えると実際物語のボリュームもそんな感じがします、花と狼野郎との恋愛期間はかなり少なめかほとんどありません、雨にしてみればまだ生まれる前の話ですし自分の母親の女としての話はあまり好きじゃないでしょうから当然です、アパート暮らしで母親と父親が苦労してる時の話よりも田舎に行ってからの話の方が多いのも物心ついてからの記憶の方が多いでしょうし田舎の経験の方が鮮烈に残ってるのはそこでの日常が割と楽しかったからじゃないでしょうか。
コレを踏まえて考えるとこの物語の花は雨の目を通して描かれた母親であって真実の姿ではありません、ですから本来はもっと花も悩んだりバカな事をしたり汚い事をしたりしてたのかもしれません、もしかしたら暴力を振るった事もあったかもしれませんし父親は家族ごっこに飽きてどっかへ行ってしまったというのが事実かもしれません、まぁ仮にそういう事があったとしても雨に悟られずに完璧な母親を演じ続けたのは流石ですから母の偉大さは揺るぎません、また母親も人間ですからこの話を作るために過去の事を聞きに来た雨に対してあまり自分の汚点を晒すような事をせずに良い事だけを多少盛って話してる可能性は大いにあります、だいたい子供というものえてしては大人は何でも完璧にやれると勝手に思いこみがちですから完璧な母親像が作られてしまうのは無理もない事ではないでしょうか。
そもそもコレが事実であるなら当然出てこなければならない人達がまったく出てこないのが不自然です、それは花の両親です、本来妊娠したり夫がいなくなった花が一番頼らなければならない存在がまったく不在なのです、子供が成長してからも孫の顔が見たいのが普通じゃないかと思うのにまったく出てきません、俺が思うにこの両親とは絶縁状態にならざる得ない何か大きな事件があったんじゃないかと思います、おそらく田舎に移住しなければならない切欠の一つではないかと、ですがそれがどの段階でこの物語から削除されたかは分かりません、花が握りつぶして今に至るまでずーっと秘密にしているか、雨が知ってて知らないふりをしているか・・・
とにかく俺はこの作品に対してこんな完璧な母親いるか!と言われたらコレは雨ちゃんが勝手に思い描いた母親像なんやでと言ってあげたいです、でも雨が考えてる話故にどういう母親だったかが曖昧なので、もしかしたら本当に完璧な母親やってたかもしれないし、そこらへんはもう受け手の想像力ですね。
イ為ポン次郎
自分で書いておいてなんだけど、なんやコレ・・・読みにくい・・・
2016年05月15日 10時39分
柊
主観ではなく伝聞で練り上げられた歪んだ客観の可能性、ですかの。あたくしは面白い視点だと思いますがの。(^^)d
2016年05月15日 10時41分
イ為ポン次郎
柊>ありがとう、俺は心が歪んでるからここから雪がいなくなった可能性のもう一つの方を想像して若干ホラーになっちまったよ・・・
2016年05月15日 10時43分
柊
糖質制限…(意味深)
2016年05月15日 10時49分
イ為ポン次郎
生>まぁ実際はスポンサーとかの大人の事情でこうなったとかなんかあるかもしれないけど、こうやって考えた方が俺的にはしっくり来たので。
2016年05月15日 10時52分
イ為ポン次郎
柊>ダイエット?!
2016年05月15日 10時53分
イ為ポン次郎
Lack>宇宙戦艦トヤマ!
2016年05月15日 18時13分