しらはかの日記

2015年10月10日 18時06分

オールドボーイ

凄まじい作品だと感じた。

映画には原作があり、日本の青年漫画なのだが、実は映画の内容はその原作をも遙かに凌駕している。

映画版の内容は、酔った男オ・デスが、何者かによって15年間幽閉される。そして解放されるが、オ・デスにはなぜ監禁されたか理由がわからない。その理由を探るためにオ・デスが様々な方面から理由を探っていくという内容である。

その最中には年の離れた恋人、ミドとの出会いなども織り込まれており、彼女を守るためにオ・デスが奮闘するアクションシーンはかなりバイオレンス度が高い。

原作には映画版パッケージにあったようなハンマーを使った格闘シーンもなければ、歯を抜く拷問や「手」を切り落とすなどの残虐なシーンは存在しない。心臓がすぐに止まってしまうペースメーカーといったギミックもない。

さらには監禁の理由も異なっている上に、黒幕が仕掛けた最大の罠、復讐の核心も存在しない。

それだけに監禁理由の異常さと、復讐方法の戦慄するほどのえげつない方法は際だって見える。

原作では監禁理由はどこか薄ぼんやりとしている。対して、映画版の狂気じみた理由はまさに狂気そのもので、復讐の方法も、オ・デスが選んだ最後の選択も極めて陰惨である。

絶賛されていたのは知っていたが、韓国映画ということで見ていなかった。しかし、この激烈な内容は韓国映画らしさと相まって凄絶な印象を与える。ここまで後味の悪い結末を作れる悪辣さは、おそらく日本文化では難しいだろう。怨みの文化が根強くある韓国だけに作れた強烈な作品だと感じた。

俺も見たけどあれはなかなか後味悪かったよなあ

2015年10月10日 18時08分