ねことらの日記

2015年07月12日 01時12分

モラトリアム

自分は何者なのか?

何のために生きるのか?





それは、とるにたらないひとつぶの砂、深部にひそむかすり傷、雨ざらしになった片割れ、こまぎれにされた展開図、あるいは、無人の部屋にきざまれる秒針の音、数字のない分度器、ビーカーの水溶液、環状線のプラットホーム、田園になみうつ風、もしくは、そこにあったはずの温度、図書館の窓からみえる夕景、ウソをウソのまま笑う涙のこと、硬質な言葉の弾丸に撃たれ、撃たれ、撃たれ、撃たれつづけて、それでもなお、失われることのない、