2015年05月22日 18時56分
【詩】断片的なもの,色々(270522)
はやくはやくと急かす君を,どうして彼は同じ速度で追わなかったのだろう,
理不尽な苛立ちはタバコの煙のようにまとわりついた。
風にのって空をとぶハンカチは黄色で,初夏の青空によく映える。
僕はウクライナの国旗を思い出していた。
どこまでもつづく青い空に,黄金色に輝く小麦,人々の願いをたった二色であらわしている美しい旗。
季節はずれのマスク姿に,風邪ですかと尋ねると,「身だしなみです」と彼女は答えた。
大きなクマをつくって頭をガシガシとかきながらうなる課長は,こんなに真面目なシーンなのに,サンダルからのぞく足指に蛍光色の可愛いらしい恐竜がところせましと踊っている靴下,そんなところがずるいんですと,タバコの匂いのついたぐしゃぐしゃの髪の毛に,いつか言ってやりたい。
キーボードに助手席をとられてしまった君は,後部座席で不機嫌そうに鼻歌をうたっていた。
心が躍らない。
恋が終わるからだろうか,恋が愛に変わったからだろうか,
あの子からのメールに,心が踊らない。
すぐにさかむけをめくっちゃうんだから,
とあなたから手渡されたハンドクリームはアーモンドの匂いがして,
僕はいっそう嫌になってしまった。
何層も重ねたマニキュア,
小さな嘘,
癇に障る声,
伝えられない気持ち,
今日も上からぬりつぶして,彼女の爪はまた傷ひとつないような顔をする。
ティラミスのような雪が屋根にのった小樽の冬,19時間で別れを告げた。
君は四角い部屋のなか,
君が好きな人は四角い枠のなか,
君を好きな人は僕,
君のとなりにいる。
やっぱりあの子のメールに心躍って,
あれはきっとただの通り雨
yusaxxma
あざ!6割くらい実体験(´`)
2015年05月22日 19時32分