2014年11月21日 16時10分
出会いの場に参加してきた3
俺は何を思ったのか、出会いを連続で設定した。
月、火、水、要するに強化月間にしたのだ。
やりすぎだと自分でも思った。
しかし、千本ノックが守備力を高める否決ならコミュ力も同じだと思った。
これまで、彼女いるの?真面目そう?などのお世辞は聞いたことはあったが事実はかけ離れていた。ほかの褒めるポイントがなかったことも言われた要因だと思うが、それもあるが言われたことを俺は正直に受け止めていた。そうしないと、俺自身がやりくりできないからだ。要するに自尊心とプライドを保つために真に受けたのだ。
さて、初日、二日目を通して俺は心底疲れていた。それもそのはず毎日アルコールを摂取して大して飲めないのに居酒屋に通い、慣れない店で慣れない会話をした。朝になれば仕事に行くわけで回復するはずがない。俺は自分の身の程をわきまえていなかった。愚かだった。普段、非モテに常時いる男がこのような事態に耐えられるはずもない。それでも下心が俺を突き動かせた。そもそも基本体力が著しく他人と比較しても欠けていて静養が必要なレベルだった。俺は胃に穴が開いたような悲痛を唸らせ今日も戦場へと出かけた。
3日目は店を設定していなかった。
待ち合わせに来た女性は思ったより化粧が濃い。はじめましてから入る挨拶、じゃあ、ということで歩き始めて店を決めようとするが事態は難航した。まず、安そうなところは2、3提示したが却下された。この時点で美人局を想定した。もしかして、、、ようやく決めた4つ目の店に入った。しかし、店の前に値段も出ていない。この時点で俺は財布の心配をした。一体いくらなのか?席に着くや否や今度は会計のことばかり気になった。相変わらずせこい男だ。
席に着くや否や相手の女性はメニューを率先して取り、こちらに相談もなくオーダーを始めた。慣れている手つきだった。何を飲むか聞かれ、とりあえずビールだと答えた。それくらいしか覚えていない。。。
やけくそになった数杯飲んだ後に、相手が今彼の話を始めた。最近のトレンドなのだろうか。。。今彼がいます。。。笑というのは。。。
俺は今彼がいても元カレがいても、浮気相手でもいいかなと思ってしまった。この女性は可愛かった。それでいいかな。化粧濃いけど。悪い人ではないんじゃないかな?完全にモテない男の思考であることは間違いなかった。なぜなら主導権を握っていないのだ。騙されてもいい、この一瞬はたのしい。俺は構わない。訳のわからないことが頭に浮かぶようになっていた。やさしく気配りしてくれる彼女が眩く見えた。俺は、この子にかけてみようとすら思った。。。
4杯くらい飲んだ後に、一言真顔で言われた。
「ごめん、彼氏から電話来て」この一言で俺は冷めた。
自分を取り戻した。おかしな自分に気づいた。その後は冷静を装った。耐えた。耐え忍ぶように装った。そうして会計をした。気づいたらlineを聞いた後にセブンのATMの前にいた。
非モテに戻ってこれて本当によかった。