自分が小学生の頃、飼育委員という係りをしていました。
校門の近くにある飼育小屋の掃除や、エサ、水やりをする仕事です。
夏休みのとても暑い日、その日も飼育小屋にいって掃除するのがだるいなあ
と思いながら掃除をしていたんだけどニワトリの卵が巣箱から落ちて冷たく
なっているのを発見しました。

そこで僕は、子供ながらちょっと残酷な悪戯を思いつきました
その卵を親であるニワトリの前で少し潰してみたんですよ・・・
ホウキの柄の先で押しつぶして、親鳥は自分の子供の死体を見て
どんな反応をするのかなあと・・・

自分の予想では自分を攻撃するのかそれとも無反応なのか・・・
そう想像していたことを覚えています。

ところがニワトリはすごい勢いで卵を食べ始めたんですね
殻をバリバリと砕いて貪っていました。

赤い血の膜が表面を覆いかけている黄色い液体に嘴を突っ込んで
ときおり頭を上下させ、唸り声をあげて狂喜していました。

あっという間にそのニワトリの子供であったものはなくなりニワトリは卵が浸みた
土まで食べていました。

その後も、名残惜しそうにずっと白い殻をつついていました。

僕はその光景にゾッとして心臓をばくばくさせていました。
グロテスクで恐ろしくて・・・
ただ、心臓をバクバクさせながらもどこか冷静で・・・
その上で何故か落胆してしまったことを覚えています。

マドガ☆マギガはとある可愛い魔法少女が世界の守護者となるいわゆるセカイ系のお話です。

僕は、あの狭い飼育小屋の中みたいな世界だな、と思います