これはすべてドーテーによるモーソーである。

オレがここに登録するよりも２ヶ月くらい前の話になる。

『好きな人ができた』と突如電話で告げられた。

オレには結婚を意識していたカノジョがいた。元カノとしておく。
月に１回程度しか会えないくらいの遠距離恋愛だった。

女にこう言われたらもう終わりだということは過去の経験上分かっていた。
次に会う日は決まっていたけれど、それより前にオレは元カノへ会いに行った。もうどうにもならないことは重々承知していたが最後に会って話がしたかった。

元カノの反応は意外だった。
『二人とも好き。どっちも会えなくなるのはイヤ。もうどうしたらいいか分からない』と言って泣かれた。


そんな話をしている最中に相手の男から元カノへ電話がかかってきた。
『出ていいよ』と言うと、通話を始めた。

『（中略）…今、彼氏（オレ）が家にいるの。彼氏と会えなくなるのはイヤ。でも○○君のことが好き。…（以下略）』

相手は近所のコンビニ店員。コンビニ君としておく。

さっきオレに言っていたことと内容的には同じだった。でも、声のトーン、話し方、オレに対するものとは違っていた。
今、元カノの中でのオレの存在は小さいものになってしまったんだなと悟った。
ショックではあったけど、自分でもびっくりするくらい冷静だった。
ウソを付けないバカ正直な元カノを愛おしいとさえ思った。


元カノはバツイチ子持ち。会社経営者の娘で２人姉妹の長女。
元カノは家業を継ぐか、継がないかの選択を迫られている。

元カノの両親とは何度か会ったことがあるが、オレに対して悪い印象は持っていないように見えた。でも後継者の問題もあって婿養子になるつもりのないオレとの結婚を積極的に賛成しているようにも見えなかった。

そういう理由もあって、オレは結婚の話を極力避けてきた。自分に自信が無かったし、色々考えるのが面倒だった。
そして忙しいことを理由（言訳）にオレから連絡することが次第に減っていった。
元カノはそれを寂しいと言っていた。

こんな状況になってしまったことに対して元カノを責めるつもりはない。今まで真剣に向き合わず、不安にさせ続けた罰だと思っている。

今でも自分がどうしたいのか分からない。
そしてお互いにずるいことを考えている。

『コンビニ君では子供たちの父親になれないし、両親にも紹介できない、二人で堂々と町を歩けない。結婚するならオレがいい。』
と元カノは言った。

そしてオレはオレでこう言っている。
『コンビニ君との関係が終わったらやり直すつもりでいるよ。でもそれより先にオレに好きな人ができたら、その時は許してね。』ってね。

そしてまだ連絡を取り合う仲。
最低だよな。二人とも・・・。

一番の被害者はコンビニ君なのかもしれない。


・・・っていうドーテーのモーソー。