2013年07月26日 00時17分
現実の女に興味をなくして幾星霜
タグ: 非モテsns日記転載
最早生殖器も役に立たなくなり、一生を独身で過ごす、孤独を感じなくなるという残酷な現実を受け入れ、いずれは外に対して一切の感慨もなくなるという現実を理解できるようになった。
それは進化なのか退化なのか、ダーウィンの進化論に於いてはおそらく退化だろう。
なぜなら社会的動物である人間が社会から離れるということは、適応を諦めたということだからである。
しかし自分はある種の適応を得た。
思い出したくない過去の一つだが、自分にも恋愛至上主義が脳内を支配していた時期がある。
自分の恋愛を振り返るならば、いかに自分を殺して相手のためになることを考えていたかに尽きる。なぜかと言えば、見た目がいいわけでも性格がいいわけでもない自分を好いてくれたということ自体が奇跡であり、奇跡というものは永遠に続かないということを自分自身が理解しているからだ。
常に気に入られ続けなければこの甘美な現実から放り出されてしまう。あの冷たい場所には帰りたくないと思い、愚痴女もメンヘラにも愛され続けようと自分の人生を半ば蔑にして努力しつづけた。
その結果、燻るような人生を送っているわけだ。
恋愛がない世界に帰ってきた時に、自分は名状しがたい渇きを覚えた。
しかし、意外なことに冷たくなかった。
そう、冷たい場所というのが自分の勘違いだったのだ。
では、なぜ恋愛がない世界が冷たいと勘違いするに至ったのか。
答えは簡単、メディアがそう煽るからである。
彼女がいるからには、"いかにすれば彼女が喜ぶか"や"誕生日にどんなものをあげれば彼女が喜ぶか"ということが脳内でかなりの割合を占めているに違いない。
かくいう自分もそうだった。
しかし、イケメン様やリア充組のように女心がつぶさにわかるほど人間ができていないので、マスメディアのお世話になるわけだが、所詮リテラシーがない工房だったり厨二病患いかけの半端者大学生である。
マスメディアの論調に煽られ、恋愛がない世界を冷たい暗闇であると勘違いしてしまっていたわけである。
いや暗闇というのは間違っていないが、所詮自分は日陰者であるという正しい認識を手に入れた今ではこの薄暗闇が心地よくて仕方ない。
この非モテSNSの中にはもちろん彼氏彼女がほしい諸氏も多いことと存じ上げるが、それが本当に己の欲求からくるものなのかマスメディア由来なのか。
自問自答してみたらよいのではないのだろうか?
意外と、恋愛を求めていない自分がいることに驚かされるかもしれない。