お父様から、
「戸籍の名なんて、いつでも変えられるから時期を延ばせ。」
と、突然、電話があった。

理由を聞くと、
勤めている会社の手続きの更新時期が来年の4月という事。
その時期に合わせて変えないと手続きが面倒だそうな。

正直、そんな理由で鬱の治療の一環として、
トラウマになっている私の名を変えるのに、
何故、お父様に合わせないといけないのか。

診断書まで見せて、
理由を理解した顔をしていながら、
全く、その意味を理解していなかった事になりんす。

正直、何も言い返す気になれなかった。
でも、理由をでっち上げて、気を動かすしか無かったので、
兄様の就活を出しに使わせてもらいんした。

仕事に関することなら、この方は動く。
それが解っての事でありんす。

わっちの考え通り、意見をコロッと変えて、
「分かった。」
と、嬉しそうな返事がきた。

落胆した声を押し殺して、
手続きに関する書類の件をお話して了承を得て、

そして最後に、
『お前、親に対して敬語は止めろ。』
その言葉に、
本当に、他人は自分の言動を覚えていないものだと理解したでありんす。

酒に酔いながら、
「敬語を使えッ！！」
と、怒鳴り散らした事も忘れていたでありんす。


久しぶりの遊びのお誘いで、
お出かけして最後に憂鬱な気分にさせて頂いたにゃぁ(ﾟ､ ｡｀ﾌ