2012年06月18日 17時30分
「では、お祖母さんです。」 2010-11-21 (2010-11-01) (世代間伝播)
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「もうお母さんはいいでしょう、今度はお母さんのお母さんでやってみましょう。 あなたのお祖母さんです。」
Y.S.先生にそう言われたとき、取り敢えず母親に対して「OK !」 をもらえた事は嬉しかったのですが、それ以上に「嫌だな」と感じたのが正直な所です。 祖母に対しては元々あまり印象が良くない上、セミナーを受けてからというものずっと苦しんだ母との関係の「元凶」な訳で、母以上に苦労しそうな気がしたのです。 実際その感覚通りで、最初から「ゴミ」がこれでもかと出てきました。 それは自分でも「うわ〜先が思いやられるな。」と思うほどでした。 母の時と変わらないかもしれません。
ですが一通りゴミが出たのでしょうか、自然と気持ちに変化が表れてきました。 夏休みと正月以外は滅多に会う機会がなく、一緒に過ごす時間が少なかったせいでしょうか、母のように「恨む」「憎む」レベルにまでは至らなかったようです。 表面のゴミは多めだったかも知れませんが、ゴミを出せども出せども「恨み辛み」が増す事はあっても減る事がない母のような状態にはならなかったのです。 母や叔母に辛く当たったとはいえ、旦那に先立たれ女手一つで戦後の混乱期を生き抜いて行かなければならなかった祖母の心中には毎日かなりのプレッシャーがあったはずです。 もしかしたら、祖母も曾祖母から似たような経験をさせられたのかも知れません。 祖母だって母親の優しい愛を知らずに育ったとしたら、自分の子供に対する愛情表現は自然と自分の経験を通じたものになってしまうはずだと考えると、哀れに感じてきたのです。
それから祖母に感謝できるまでにはさほど時間がかかりませんでした。