朝はパン パンパパン

「はあ?なんでオレがそんなことしなきゃならないんだよ」
人気のない廊下に金城の声がよく響いた。
事情を説明すれば、金城はすんなり応じてくれると思っていた。
だって罪悪感とか、良心の呵責とか、そういったものが金城にもあはずじゃん。そもそも伴奏が決まらなきゃ困るはずだし。
それなのに、
「いじめてたって、オレはお前の下敷きが真山に盗られたから、それを取り返してやっただけだぜ。それがきっかけで、確かにあいつはいじめられるようになった。でもオレは別に、そんなことしろとひとことも言ってないし、手も出しちゃいない。それでなんでオレが謝らなくちゃならないんだ?」
この開き直りようだ。