「まったく、こう毎日じめじめしてはなめくじになってしまうな」
あの、緒方さん、ちょっと言いにくいのですが。
「んっ、なんだ?今日もかっこよすぎるか?」
いえ、今日もなめくじみたいな容姿ですけど。
「うわ緒方くっさ!川の生き物の水槽みたいな臭いがする!」
鼻のいい所長が言いづらいことを代弁してくれました。
「もうじゅうぶん言いづらそうなこと言ってたけどね!臭いはしょうがないでしょ、この時期は生乾きになりやすいんだから!」
「いや、これたぶん加齢臭じゃないかな」
「言われてみれば枕からも同じ臭いがするかも…」
落ち込む緒方さんに、所長が慈愛のファブリーズを渡しました。