朝はパン パンパパン

それからお母さんはいろいろな蒸しパンのレシピを調べて作り、わたしやお父さんの反応を見てお砂糖や牛乳の量、蒸す温度や時間とかいろいろ試してお母さんの蒸しパンを作り上げた。
お母さんの蒸しパンはしっとりふわふわしたやさしい口当たりにほんのりしたあまさで、今でもわたしの一番の好物だ。
にんじんバナナにさつまいもやカボチャ、野菜や果物をあまり食べたがらなかったわたしが少しでも栄養をとれるように、お母さんはすりおろしたりふかして潰したりして蒸しパンにまぜた。
「お野菜かくれんぼしてたねー」
苦手な野菜を見つけてもお母さんが楽しそうに言うとわたしも楽しくなってぱくぱく食べられた。