朝はパン パンパパン

「聞いたときには動揺したかな。そんな前触れまったくなしに、家族への相談もなしに全部決まってから言うわけって。言ってくれてれば心の準備もできるのに」
いきなりの再婚報告に咲希さんは僕よりもよっぽどショックを受けたことだろう。
「この前、夜中に電話しちゃったよね。あのときに再婚話を聞かされて、それで昴くんの声を聞きたくなっちゃったんだ」
「ああ、それでか」
僕の中に小さなしこりのように残っていた疑問が氷のように溶けていった。
「あのときはごめん。落ち着かなくなっちゃって」
「ううん、寝つけない夜だったからちょうどよかったよ」
嘘つけと言って咲希さんは僕の鼻をピンとはじいた。

みそ(うすしお)

合田隊長の人@㍽さん いつの朝もパンです。

2019年06月25日 12時11分