朝はパン パンパパン

いったん家に帰り、ラフな服装に着替えてからおっさんの家に行った。同じ間取りの部屋のはずなのに、おっさんの部屋はやけに洗練されて見える。
「うわ、すごい。このソファー座り心地ばつぐんですね!」
「それはよかった。テレビでも見てくつろいでいてよ」
「いやいや、俺もなにか手伝いますよ」
「君は料理ができるのかい?」
「男子厨房に入らずを守って生きてきたもので」
「ははっ、それならこれでも飲みながら待ってなさい。すぐにできるから」
包丁が立てる小気味いい音を聞きながら、ありがたく飲み物をいただいた。麦茶とかかと思っていたが、どうやらアイスティーのようだ。